二重就業と解雇について - 独立開業 - 専門家プロファイル

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

二重就業と解雇について

法人・ビジネス 独立開業 2007/07/25 01:17

これから副業でビジネスをはじめるものです。
こちらの二重就業に関するQ&Aを拝見しましたが、そこで二重就業と解雇の関係について気になることがあります。
例えば会社や業務に不都合のない副業をして会社から不本意な解雇をされ、会社と話合いで解決できない場合、やはり裁判で解決するしかないのでしょうか。
裁判を起こせないなら泣き寝入りしかないということでしょうか。
このあたりもふまえ、副業するにあたって対策を考えておかなければならないと思っています。
もちろんQ&Aのお答えにあるように、副業により会社に迷惑をかけるようなことはまったくないという前提です。
副業の立上りによっては副業を本業に変えることも考えていますが、やはり理不尽な解雇にはこちらも毅然とした態度で挑みたいと考えています。 裁判以外について何か方法があればアドバイスください。 どうぞよろしくお願いします。

Takashさん ( 東京都 / 男性 / 36歳 )

回答:1件

後藤 義弘 専門家

後藤 義弘
社会保険労務士

- good

ProFile をご愛顧いただきありがとうございます。

2007/07/25 19:51 詳細リンク
(5.0)

*会社外での主な紛争解決ツール
''(1) 都道府県の労働局 で話合いにより解決する''
''(2) 労働審判制度 を活用する''
''(3) 民事訴訟 を起こす''

お話のような会社外での紛争を解決する方法として、主に上の3つの選択肢が考えられます。 そして(1)→(2)→(3)の順に「費用」「時間」 がより多くかかりその分「拘束力」も強くなります。

案件の事情にもよりますが、「解雇」を受けた従業員側からみて、まずは費用も時間もかからないアプローチの容易な(1)により行政機関を交え穏当な話し合いでの解決を図ることが望ましいところです。 ところがこの制度では相手側(会社)に話し合いの場への出席を強制することはできず、また仮に話合いで「和解」が成立したとしても、相手側がこれに応じない場合別途 (2)(3)のような法的手段 に訴えなければ主張の貫徹は実現しない、つまり「手軽」ではあるけども「強制力」(判定機能)に限界を持つ制度です。

次に(3)の「訴訟」ですが、ご存知のとおり確かに「白黒はっきりさせる」強制力という点では一番よい方法かもしれませんが、時間的・経済的・精神的にもこの3つの中で最大の負担を強いられ、勝ち負けがどちらであろうとお互いの体力消耗は大きく、できればこの解決手段の選択は避けたいところです。

そこでその中間に位置するのが(2)の「労働審判制度」です。 これは昨年(平成18年)よりスタートしたばかりの新しい制度ですが、1年を経過した現在、その運用状況・効果は概ね良好のようです。 この労働審判制度は、解決まで ''2〜3ヶ月'' と「訴訟」での解決に約 ''1年'' の期間を要することを考えると大幅な迅速性の向上です。 つまり「訴訟」に比べ短期間で負担も軽減できる解決手法ということになります。

また、裁判が「白・黒」をはっきりさせる機能を持つのに対し、労働審判制度は、労働審判委員会 という …

補足

… 第三者目線の専門機関が「グレー」つまり当事者双方にとっての妥協点(落としどころ)を探り ''柔軟な解決'' を ''迅速'' に試みることが制度の趣旨であり、また大きな特色でもあります。

例えば、解雇される従業員側が会社への復帰を望まず、この「労働審判」で会社側に1年分の給与相当額を損害賠償として請求したとしましょう。 一方会社側は3ヶ月分しか払えないと主張します。 そこで委員会はお互いの妥協点を探り、例えば間をとって『 6ヶ月分でどうか? 』と当事者双方に歩み寄りを求めます。 結果お互いがこの妥協案に納得し6か月分の損害賠償で解決をみる… といったぐあいに 原則 ''3回'' 以内の期日で決着をつけるというもので、(3)の訴訟よりも時間的にも経済的にも負担が大幅に軽減される点は労使双方にとってメリットと言えます。(ここで決着をみない場合は自動的に解決の舞台を「裁判所」[訴訟] へと移すことになります)

以上、本業、会社秩序、そして会社の利益に全く影響のない二重就業を理由とする会社側の解雇措置に対して、従業員側が取り得る権利主張の方法について3つの選択肢をご紹介しました。
どれがベストな紛争解決かについては個々の事案によると思いますが、制度それぞれのメリット・デメリットについて正しく理解したうえ、状況の応じ一番合理的な方法を選択することになります。

本来会社と従業員との信頼関係のもと、お互いの利益を尊重した上、一定範囲で二重就業が認められるのが双方にとって理想的なことのは言うまでもありません。 しかし残念ながらこのあたりの理解をすんなり得られる会社はまだ少ないと思います。 いずれにしてもお話のとおり一定のリスクを残した上での二重就業となることに鑑み、リスクマネジメントの観点から上のような紛争発展時の対応方法についても視野に入れておく必要があるかもしれません。

評価・お礼

Takashさん

ありがとうございました。
これでそれなりの対策がたてれそうです。

先生のQ&Aいつも拝見してます。
これからも役立つ情報を教えてください。

ではこれからもがんばってください。

回答専門家

後藤 義弘
後藤 義弘
(社会保険労務士)
代表取締役

『提案力』 『コミュニケーション力』 に自信アリ

中堅中小企業の頼れるアドバイザーとして経営上の広い課題に横断的に対応します。経営者との良い協働関係を通じ、常に有益なツールや情報をご提案し、会社利益に積極的に貢献するとともにお客様の満足を超えるパフォーマンスのご提供に全力を尽くします。

質問やお悩みは解決しましたか?解決していなければ...

※あなたの疑問に専門家が回答します。質問の投稿と閲覧は全て無料です。
質問者

Takashさん

再質問ですがよろしくお願いします。

2007/07/31 00:43 固定リンク

とても詳しいお答えありがとうございました。
労働審判という制度があるのは知りませんでした。
その労働審判制度について質問ですが、これもやはり裁判と同じように弁護士さんをたてなければならないのでしょうか。 一人で手続きすることはできますか。 

Takashさん (東京都/36歳/男性)

(現在のポイント:-pt このQ&Aは、役に立った!

このQ&Aに類似したQ&A

特許ビジネスについて PIA07さん  2007-07-17 22:35 回答1件
副業の税金対策 ケ-スさん  2007-06-10 17:41 回答1件
週末起業 Yu-kiさん  2007-02-27 15:06 回答1件
開業について cuireさん  2016-05-30 03:33 回答1件
コスメなどの輸入、ウェブ販売 Peewee4さん  2015-11-28 15:23 回答1件
専門家に質問する

タイトル必須

(全角30文字)

質問内容必須

(全角1000文字)

カテゴリ必須

ご注意ください

[1]この内容はサイト上に公開されます。

  • ご質問の内容は、回答がついた時点でサイト上に公開されます。
  • 個人や企業を特定できる情報や、他人の権利を侵害するような情報は記載しないでください。

[2]質問には回答がつかないことがあります。

  • 質問の内容や専門家の状況により、回答に時間がかかる場合があります。
気になるキーワードを入力して、必要な情報を検索してください。

表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング

メール相談

独立、起業、法人成り アドバイス

これから独立、起業、法人成り、副業などを検討している方へのアドバイス

谷 理恵子

谷 理恵子

(心理カウンセラー、起業コンサルタント)

メール相談

創業資金を借入するための起業計画メール相談(2往復)

元銀行員で、豊富な創業資金審査経験を持つコンサルタントが、起業計画書を事前に点検!

渕本 吉貴

株式会社FPコンサルタント

渕本 吉貴

(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)

メール相談

【メール無料相談】 起業家のための生き残り財務戦略&資金調達

起業時の財務面、資金調達について、事業計画から税務面まで含めて、まとめてご相談に乗ります!

森 滋昭

森公認会計士事務所

森 滋昭

(公認会計士・税理士)

メール相談 創業資金を借入するための起業計画メール相談(1か月)
渕本 吉貴
(起業・資金調達・事業再生コンサルタント)