対象:一般歯科・歯の治療
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山内 浩司
歯科医師
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前歯の差し歯、1歯と複数歯のそれぞれの利点欠点
はじめまして、歯科医師の山内と申します。
10代の虫歯は進行も早く、歯髄(歯の神経)は感受性が強く、歯の表面にも近いためお痛みが強く出やすいものですね。そのために神経を失われてしまったことは残念ですが、今後のことがさらに重要ですので、ここはよくご納得の上治療計画を決められるとよろしいですね。この回答がwasabiさまへの一助になれると幸いに存じます。
神経を失い失活してしまった歯には、血液による栄養供給や自己免疫力が極端に失われてしまいます。歯の質(無機質)も徐々に弱くなり、色も濃い色に変化してきてしまいます。弱くなった歯質を補強する目的や、変色や欠けてしまった部分の審美的回復を目的にして差し歯(コアで補強した上で、象牙質をぐるり囲むようにしてクラウンを被せます)を行うことがあります。もちろん前歯は見た目も重要ですので、セラミックス素材などを用いて審美的にも白い歯などを装着します。
セラミックス(健康保険内では白い部分はレジンという樹脂を使用します)などの被せ物は、歯科技工士さんが1つ1つ手作りしています。ゆえにまったく同じものを違う場面や、違う職人さんが作ることはたいへん困難になります。そういう点では、4歯同時に製作すると同じ雰囲気が作ることができ、色や形が合わせやすいというメリットがあります。デメリットは、費用や、まだ削ることを許容し切れていない歯まで手を付けるということですね。
1歯のみやってみてご様子を見てみるというお考えには前述の逆が言えるかもしれません。ただし色に関しましては、現在Cad/Camという技術なども進歩してきており、同じセラミックスブロック(ジルコニアも)のレシピさえ分かれば、理屈上ではまったく同じ色を再現することは可能になりました。この点を踏まえ、これが可能な材質を選択し、1歯のみ治療を施していただいてもよろしいかもしれませんね。
補足
また、ウォーキングブリーチ法という失活歯の変色に対する漂白法もございます。これは、以前神経を取っていただいた歯の後ろ側から漂白剤を歯の中に入れ漂白する方法です。どうしても決めあぐねられる場合などには、歯の形は削らずに、まず気になる歯の色だけ漂白してみてご様子を見られてもよろしいかもしれません。
納得できるゴールを迎えられるとよろしいですね。どうぞお大事になさってくださいませ。
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この回答の相談
30代の女性です。10代の頃前4本の神経を抜きました。その内脇の1本の色の黒ずみが嫌で差し歯にしたいと思うようになり医師に相談すると、もし1本を差し歯にするのなら他の3… [続きを読む]
wasabiさん (千葉県/33歳/女性)
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