対象:遺産相続
先の先までの遺言について
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行政書士の菊池浩一です。
ご心配な友達がいらっしゃるとのこと。
遺言は気持ちを伝える大事なものですから、
watanabe88さんのように詳しく興味を持っていただけるのは、
遺言書に携わるものとして嬉しく思います。
さて、ご質問のお答えですが、遺言書で先の先まで決めることは、一応可能です。
いわゆる「後継ぎ遺贈(相続)」と言い、「妻にお店等を相続させる。但し、その負担として、妻が死亡したときには、二男に相続させる」というような文言のことです。
判例で認められているものもありますが、将来の法律関係が複雑になり、争いが起こりやすいケースであります。
お父様は、家業が末永く続くことを強く望まれているのでしょう。
お母様が「息子が家業を続けることを前提とする遺言は負担だ」というのも、
お年を召していらっしゃるでしょうし、本音だと思います。
遺言書は、争いを避けるために、次の次まで決めない方がいい(後継ぎ遺贈(相続)の規定を設けない)方がいいと思います。
そこで、2つご提案があります。
1)ご夫婦双方で、遺言書をつくる案。
「妻(夫)に相続させる。但し、妻(夫)が亡くなっているときは二男に相続される。」
という趣旨を残すのです。
一応、お父様の希望を満たすものであるといえるでしょう。
2)お父様の遺言書を作成し、お母様に相続させる旨を記載し、メッセージをつける案。
メッセージ(付記事項)に、「家の家業には、二男が適任と考えているので、
○○(妻の名前)が亡くなったときは、二男に相続するようにお願いします。」と記す。
こちらも、お父様の希望を充分に満たすものではないと思われますが、
事実上、お父様の希望を尊重してくれるであろうという期待感をもつことができます。
いかがでしょうか。
今回のケースでは、その他、遺留分などを考慮する必要もございます。
さらに詳しい内容につきましては、直接のご相談、お待ちしております。
菊池法務行政書士事務所 菊池浩一
評価・お礼
watanabe88 さん
とてもわかりやすい内容でした。
ありがとうございます。
先の先まで決めることは可能なんですね。
先生のお話を参考に、
総合的に考えるようにご家族に言ってみます。
詳しくなったらご相談宜しくお願いいたします。
ありがとうございました。
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この回答の相談
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watanabe88さん (東京都/31歳/女性)
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