寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「介護施設の夜勤、「ワンオペ解消を」 労働組合が要請書を提出へ~ケアマネタイムスより~③」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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介護施設の夜勤、「ワンオペ解消を」 労働組合が要請書を提出へ~ケアマネタイムスより~③

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2021-03-02 08:00

こんにちは!介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。


日が空いてしまいましたが、今回は介護施設のワンオペ夜勤の現状について、自分の体験談を交えてお伝えしたいと思います。

入所定員22名で通所・訪問・居宅支援が組み合わさった、住宅型有料老人ホームにいたときのお話です。


その施設では、夜勤体制は1名でありました。

私はそこの施設長をしておりましたが、毎日毎日綱渡りの状況でした。

今思い出しても、会社の方針だったので仕方がないにせよ、スタッフに1名夜勤をお願いせざるを得なかったことについて、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。


夜勤1名体制ということは、万一入居者様に何かあった場合には、どうにもならなくなることを意味します。毎回、このような不安を抱えながら業務をされていたスタッフの心中は、いかばかりかと察します。


夜勤はおおよそ20名にスタッフ1名という体制が一般的なので、そういう意味では22名という定員は中途半端でした。夜勤2名つけるのはコスト上厳しいですが、ワンオペでは厳しい。:非常に悩ましい問題でした。


ですので、施設長であった私は、不安定な入居者様や熱発等をしそうな入居者様がいた場合は、万一に備えて施設に泊まり込んでいました。もっとも、急変のリスクがあった場合は、事前に受診や往診等で対応していただき、夜間帯にリスクが伴わないように配慮もしていました。


しかし、そのように対応しても、夜間帯で急変や転倒等はどうしても起こってしまいます。

その場合は、私も対応します。時には救急車に乗ることありました。


幸いなことに、近所にお住まいのスタッフが何人かいて、手伝っていただいたことがありました。

私自身は勤め先が自宅から非常に遠かったため、泊まり込みを選択しましたが、それでも帰宅後にスタッフから連絡があり、急遽車を飛ばして駆け付けたことも何度もありました。お酒を飲んでしまっていた時は運転できませんから、タクシーを飛ばします。もっとも、施設に勤務していた時は、お酒は極力飲まないようにしていましたが・・・


ひどいときは、月の半分以上泊まっていました。

月の残業、最大で250時間はしていました。月に1日も休みなく、朝7時~日付が変わるまで仕事をしていたときもあります。完全に労働基準法違反の状態です。

こんな状態が3年続きましたが、こんなことを長くやっていたら、人間的な生活はできません。



私が経験した夜勤のワンオペの現状は、こんな感じです。

施設によって事情は異なりますので、一概には言えませんが、どこの施設でもワンオペ夜勤に苦しめられている現状に変わりはありません。


今回、田村厚生労働大臣に対して、団体が要望書を提出いたしました。

結果どう変わるかはわかりませんが、何とか分科会等で議論はしていただきたい。

現状、これほどまでに苦しい状況の中で仕事をされているのだということを、よく理解していただきたい。

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