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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月24日更新

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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

今日は、朝から営業や打ち合わせ等で動きました。

そのあと、全国町民会館にて、「市民公開講座」を聴講してまいりました。
「一般社団法人 脳卒中地域医療連携パス協会」が主催の講座で、ホールには400人以上詰めかけ、大盛況でした。

特別講演として、「脳卒中上肢麻痺のリハビリテーション」として、ボツリヌス療法・磁気刺激療法の紹介をされていました。
私にはかなり高度な話でしたが、磁気刺激療法により、指や関節をやわらかくし、そこで質の高いリハビリを「実践」すれば、かなりよくなるとのこと。
さぼったら、必ず元に戻ってしまうと・・・

リハビリは、もちろんセラピストさんたちの力が欠かせませんが、本人の不断の努力が必要ですね。

目からうろこでした。

そして、第2部では「脳卒中の地域連携パス」について。

東京には、回復期病床が4,000床整備されているとのこと。「急性期から早く回復期に送る」ことを基本に、「急性期」「回復期」「維持期」のカテゴリー間で、統一の書式で情報をやり取りする、「地域連携パス」を東京都で整備しているのだそうです。

医療機関で、同じログイン画面を使って、個人情報や医療情報を添付し、複数の医療機関に入院相談ができる。家族としては、時間も短縮できるし、バラバラの書式を使って非効率極まりない状況から解放される。タイムリーな情報提供ができるので、これを進めていこうという計画です。

大いに進めていただきたいですね。

しかし、懸念も・・・
シンポジウムでは、「急性期代表」「回復期代表」「維持期(療養)代表」の先生方が発表されていたが、皆さんそれぞれの立場で話をされていて、どこまで進むか考え物だな、と。

入院受け入れの可否を決める上で、各カテゴリーでも懸念事項がある。
例えば、回復期なら「初めから在宅復帰が困難な方は、受け入れしにくい」と。

確かに、在宅復帰率というものがあるから、そうしたい気持ちはわかる。
でも、在宅復帰が、最初から入院受け入れの「前提になる」というなら、厳しい。

それから、口々に言っていたのが、「単身者」「感染症のある方」「年齢の若い方」「認知症のある方」は、入院受け入れの際に拒否されることが多いということ。

質疑応答で、慶應義塾病院のMSWさんが、いいことおっしゃっていた。
「ある時、回復期病院に30件入院相談したが、すべて断られた経緯がある。それがそもそも問題ではないか」と。かなり強い口調で話されていました。

確かに、医療保険も報酬改定があり、特に回復期は厳しくなっている。
「回復期リハビリテーション入院料Ⅰ」が新設されたが、点数は高いものの条件が厳しすぎる(看護体制やリハビリスタッフの強化、社会福祉士の配置、在宅復帰率70%以上等)と、ハードルはかなり高い。
しかも、検査等の報酬はマルメですから、厳しいのはよくわかります。

回復期代表の先生いわく「東京都は急激に回復期病床を整備したので、いい患者を取り合っている。ある種の競争原理が働いている」と。

いい競争は、おおいに結構。患者のためになることなら、どんどん競争すべきです。
でも、医療保険制度は、現場にとって厳しい状況になっている。

療養病棟も、医療区分が取れないと経営が厳しい。廃止が平成30年まで延期されているものの、生き残りには必死でしょう。

潰れたら、社会的責任は絶大です。

しかし、慶應病院のMSWさんの話は、切実な問題です。

医療連携パスは、是非とも広げてほしいです。急性期でタイムリーに回復期に送れれば、その分回復期でリハビリに打ち込める。急性期も、救急患者をすぐに受け入れられる。1分1秒を争いますから・・・

しかし、その結果患者様やご家族へ「退院勧告」のような形にならないことを祈ります。

今日は決算日。
いい勉強をさせていただきました。

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(東京都 / 経営コンサルタント)
株式会社アースソリューション 代表取締役

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有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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