
寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ弁護士と中小企業診断士のシナジー(月刊「企業診断」より)
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こんにちは!介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。
私が定期購読しております、「企業診断(同友館)」3月号に、非常に面白い記事が掲載されていましたので、取り上げさせていただきます。
最近、中小企業診断士の資格取得を目指す弁護士が、増えているのだそうです。
中小企業診断士は、もちろんそれだけでも魅力的であり、独占業務こそないもののAI時代に突入する今後においても代替されにくい資格として、ビジネスマンの間でも人気が拡大しております。
しかし近年、ダブルライセンスを取得する方が増えているというのです。
よく聞くのは、診断士と社労士、行政書士、FPとのダブルライセンスですが、弁護士先生が診断士を目指しているケースが増えていると聞き、非常に驚きました。
記事を読むと、YouTubeチャンネルでも知っていた弁護士先生の紹介をされていたのですが、取得理由として「クライアントさんから財務的・経営的な相談を受けることが多い」「財務的な質問を経営者からされて、即答できなかった」ことがきっかけとなったそうです。
法律の専門家が、経営的知識まで極めてしまったら、無敵になっちゃうじゃんか・・・と思ってしまいますが(笑)。
しかし、この心意気や向上心、そして経営者に寄り添おうという姿勢。とても素晴らしいと思います。
経営的視点を持つことで、本業の弁護士業務にも確実に活かされる、とおっしゃっていました。
私の大学時代の友人で、公認会計士・税理士の有資格者がいるのですが、その友人も診断士を今後目指すと言っていました。
友人には「会計士・税理士の資格があれば、もうほかにはいらないでしょう」と言ったら、友人は「将来的に独立を考えていて、診断士は横のつながりが非常に強い。また、商工会議所からの仕事も出てくる可能性があるし、会計や税法のスペシャリストだけでなく幅広い経営知識を身に着けたい」とのこと。
あんな超難関の試験を突破して、まだ飽き足らない向上心。
私も負けてはいられません。
偏見で言っているわけではないのですが、弁護士であればどうしても相手が緊張し、見えない壁が生まれてしまいがちです。そもそも経営者は法律上の相談やアドバイスを求めているわけですので、なかなかそれ以上に踏み込めない(踏み込めない)のが実情かと思います。
でも、やはり経営者には経営者にしかわからない思いや悩みがある。
その思いに、診断士資格を持つ弁護士が寄り添うことができたら、その先生の付加価値はますます上がりますよね。
実際、記事にて紹介されていた弁護士先生も、「法律相談を受ける際に、主として財務の視点から話すことで、相談の付加価値を高めている」とおっしゃっていました。
今後、いわゆる士業と言われる仕事は、これまでの独占業務をひたすらこなしていくだけでは埋もれてしまうと思います。
例えは記帳代行や決算支援等は、会計事務所において昔ながらの主たる業務でありますが、今や会計ソフトで全部できてしまいます。
ソフトやAI等で代替できる仕事が、いつまでもコア業務として手堅く存続するとも思えません。
実際に、会計事務所の顧問料や決算報酬が、結構ディスカウントされるようになってきているようです。
会計業界でも、過当競争になっているということです。
そういう環境下において、やはり付加価値を高めていくことは絶対に必要です。
差別化か図れれば、生き残っていけます。
弁護士と中小企業診断士から、こんなシナジーが生まれるのですね。
中小企業診断士は、すでにその方が持っているスキルや知識をさらに裏付けし、ビジネスに役立つ資格になり得ると思っています。
何故なら、どんなにAIが進んでも、ITが進んでも、経営をするのは人間であり、意思決定は人間が行うからです。
私も、介護業界に身を置いてもう17年になりますが、介護に精通した診断士を目指して、現場に寄り添える立場だけでなく経営面にご支援できるような、そんな人間になりたいと思っています。
今よりももっと進化したいですから!!
気づけば、診断士試験まで5か月を切りました。
仕事をしながら毎日少しずつでも勉強し、何とか中小企業診断士になりたいと思います。