寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「訪問看護ステーションのリハビリ職」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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訪問看護ステーションのリハビリ職

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2020-12-02 08:00

こんにちは!介護経営コンサルティング・介護施設紹介 株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


先日の介護給付費分科会において、訪問看護ステーションの在り方について議論されたことについては、以前のコラムでもご紹介した通りです。


リハビリサービスの回数制限、看護師の配置を全体の6割以上とする等、リハビリ職としては非常に厳しい改定をしようとしております。


これを受け、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の業界団体がタッグを組んで、この改定に反対する動きを見せ、署名活動を始めたとのこと。


業界団体の試算によれば、今般の改定が実施されれば、8万人のご利用者様がリハビリ難民になり、5000人のセラピストが職を失うことになると。


どうして、こんなにリハビリ職が軽くみられてしまうのでしょうか?


確かに、訪問看護のメインは看護師によるサービスです。

24時間の看護サービス(緊急対応やターミナルも含め)を行っていくのが本来の役目。

以前にも書きましたが、訪問看護を標榜しつつも、実質は看護師サービスはほとんど実施せずにリハビリサービスしかやらない事業所も存在します。


そういう事業所は、やはり本来あるべき体制にしないといけないと思います。


しかし、まるで訪問看護ステーションでリハビリサービスを行うことが、イコール「悪」のように扱われていることには、非常に憤りを感じます。


今回の改定を実行するなら、訪問系リハビリサービスの拡充を同時に行うべきです。

訪問リハビリテーション事業所は、本当に少ないのですから。


リハビリは、在宅限界を高めるための柱といっても、過言ではありません。

施設入所者を減らして社会保障費を抑制したいと国は言っているのに、ご利用者様にリハビリの機会を減らしてどうするというのでしょうか。


通所系サービスも確かに存在します。それで足りるではないかという意見もあるでしょう。

しかし、訪問でなければ対応できないご利用者様もたくさんいます。


また、要支援者にリハビリサービスを実施している訪看に対しても、国は問題にしていますが、これもひどい話であります。

要支援者にリハビリを実施してはいけないのでしょうか?


しっかりとした根拠が示されていて、かつご利用者様側が説明を受け同意している限り、問題はないのではないでしょうか。どのみち、区分支給限度額の縛りがあるわけですし、サービスにも回数制限が設けられているのですから、私は社会保障費の無駄だとは思いません。


今回、経過措置を設けるようですが、過去の介護福祉士の受験資格要件厳格化や、居宅支援の主任ケアマネの一件もありますからね。経過措置期間を設けたとしても、「時期尚早」ということで延長される可能性が高いように思います。


PT、OT、STの業界団体が立ち上がり、国に再考を促すべく署名活動をしたこと、素晴らしいと思います。

国に甘んじて屈服するのではなく、しっかり主張すべきところはすべきです。

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