寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「ヘルパー、コロナ感染が原因(?)で利用者様ご逝去→ご遺族に訴えられる→和解成立」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします

寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
Q&A回答への評価:
4.3/6件
サービス:2件
Q&A:12件
コラム:371件
写真:3件
お気軽にお問い合わせください
03-5858-9916
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

ヘルパー、コロナ感染が原因(?)で利用者様ご逝去→ご遺族に訴えられる→和解成立

- good

2020-10-15 08:00

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


10月2日に、表題の件についてコラムを書かせていただきましたが、先日進展がありました。

一転して遺族側と事業者側とで、和解が成立したとのこと。


私は心から安心しました。被告弁護団の先生方、本当に頑張ってくださったと思います。

審理が続き、万一でも事業者側に賠償責任が発生してしまっては、日本の介護サービスは成立しなくなってしまうところでした。


人が1名お亡くなりになっておりますので、いらぬコメントは控えたほうがよいと思うのですが・・・


ご遺族は「介護現場に委縮や混乱が生じるのは本意ではない」とおっしゃっていました。

最終的には、哀悼の意を表明すること、事業者の感染対策を再徹底することを双方で確認し、合意したそうですが、ではなぜ賠償金額を提示したのでしょうか?しかも、4400万円も・・・


遺族側は「問題提起」とおっしゃっている。

その問題提起とはいったい何なのでしょうか?

もしかしたら、当該事業者とご遺族の中で、信頼関係が築けていかなったのではないか・・・

あまり憶測でモノを言ってはいけないのですが、ついつい勘ぐってしまいます。


結局、真相が今一つ不明確なまま、この話は和解へと進み、一件落着となりました。

しかし、手放しで喜べる話ではありません。


私は、介護職員がコロナに感染したことにより、このような訴えが展開されてしまうことに、恐ろしさを感じずにはいられません。


これでは、経営者の中に、「介護事業を行うことそのものがリスク」という気持ちが増幅してしまうのではないでしょうか。


日本の介護サービスが崩壊したら、どうなってしまうのか。

介護を必要とする方がいても、介護サービスがなければ、他の家族が介護をする以外にない。

そんなことになったら、正直言って日本経済は成り立たなくなります。

政府は、この件についてどのようにお考えなのでしょうか。意見を伺いたいところです。


和解になって「結果オーライ」で済ませては絶対にいけない、この話。


私は、久々にネガティブな気持ちになってしまっています。

しかし、介護の仕事を実際に行い、今もこの業界に身を置いています。

この業界が大好きで、これからもこの世界に携わりたい。

その根底を崩しかねない、非常に重大な一件でした。





プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム写真