寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ書類への署名・押印
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
菅義偉総理大臣が就任してから、行政改革への動きが始まっています。
担当大臣である河野太郎さん、早速存在感を示されています。この方には大いに期待を寄せております。
その中で、はんこ業務を削減しようという話が盛り上がっています。
先日の介護給付費分科会でも、署名押印の必要性について議論がなされているのです。
このことは、介護の業界においては前々から議論されてはいました。
今回、政府が行政改革の一環として、またコロナ禍におけるハンコ業務の必要性が騒がれるようになって、より活発になってきました。
実際、介護現場においても、署名・押印をする機会はものすごくあります。
介護認定の申請手続き、居宅介護支援(地域包括)事業所との契約・重説、個人情報等の同意書、居宅サービス計画書(暫定・本プランも)署名押印が必要なだけでなく、サービス利用が決まれば各事業所とも契約・重説・同意書、プラン等に署名押印しなければなりません。
また、ケアマネさんからはサービス提供票が提示され、ご利用者様は毎月印鑑を押さねばなりません。
定期的なプランの見直し(継続含め)ももちろんのこと。
施設への入居となれば、数十ページにわたる契約書を読み合わせ、署名押印をする。
何かの同意書が必要な場合も、各々に署名・押印が必須です。
確かに、これらは現行制度においては必要な作業であり、現場では必要にかられてご利用者様にお願いしております。ですので、仕方がない部分はあります。
しかし、これがどれほど負担になっていることか・・・
特にご利用者様には、「法律上必要なのでお願いいたします」と言って頭を下げ、渋々署名し押印していただいています。膨大な量の書類に印鑑を押して署名していただくこと、我々でも大変なのに、ましてやご利用者様にお願いするのは非常に気が引けます。
中には、麻痺等があって字を書くことが容易でない方もいらっしゃいます。
そういう方にとって、署名を何回もしていただくのは本当にしんどい。
個人的な意見として、ほとんどの書類に署名や押印をする必要はないと考えています。
というより、同意する手段を多様化してもよいのではないかと思うのです。
メールでもよいでしょうし、SNSでもよいでしょう。
印鑑でないとダメということなど、現代の生活においては少ないと思います。
ご利用者様の利益を損ねない範囲で、どんどんハンコ社会をなくしていただきたい。
それから、介護サービス利用において、契約書と重要事項説明書の両方を課しています。
制度上重要なのは重説であり、契約書はそれほど重要視されてはいませんが、便宜上、双方準備し締結する必要があります。
しかしながら、内容は双方とも非常に似通っていて、重複する部分が多々あります。
何らか契約なるものは交わさないといけませんので、完全になくすことはできないでしょうが、少なくとも重説があれば契約書はなくても問題ないと思います。特に、内容に重複箇所が多々あるのであれば、単に負担を強いるだけです。
ペーパレスの世の中に、完全逆行しているとしか思えません。
少し話がそれてしまいましたが、介護における業務効率化は喫緊の大問題です。
利益を損ねることなく、できるところからどんどん業務を削減していって、双方の負担を軽減していかないとだめだと思います。
国の「本気」に期待します。