寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「2021年度報酬改定のタイミング」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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2021年度報酬改定のタイミング

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2020-10-08 08:00

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


このコラムでも、もう何度も何度も取り上げておりますが、来年4月より介護報酬改定が行われます。

3年ごとに行われる改定で、業界関係者は皆何らか心配になります。


厚生労働大臣の諮問機関である「社会保障審議会 介護給付費分科会」という機関で審議を行われるのですが、コロナ禍で審議が止まっていた時期もありましたが、7月位から月複数回行われています。


介護保険法の改正は、この春に決定しています。施行は一部を除き、来年4月からとなります。

報酬改定は、基本的に厚生労働省令の改正という形で決まりますので、厚生労働大臣の意向次第となります。


とはいえ、分科会で審議されるようなコアな内容、大臣には詳しくわからないでしょう。

ですので、専門家による審議が行われ、大臣にお伺いを立てるわけです。

お伺いも儀式のようなもので、事実上分科会での審議結果がそのまま結論となるのが現状です。


各サービス団体の代表者が毎回、年末頃に審議報告が行われる予定になっています。

年明け位に、厚生労働大臣にお伺いを立て、大臣が答申をして報酬改定の内容が決まります。

「厚生労働省通知」と言って、厚生労働省令の決定事項として官報にて通知されます。



しかし、これだけでは終わりません。

報酬改定の内容はかなりざっくりしており、どう解釈したらよいのかわからないのです。


ですので、「解釈通知」といって、報酬改定の内容に補足説明を付すこととなります。

これがなかなか出てこないので、現場は翌年度からの変更に備えるのが大変です。


解釈通知だけでは、やはり改定内容の解釈が困難なため、おおよそ2月下旬位から「Q&A」が発出されます。

多いときは5~6回位出るのですが、出るのが非常に遅い。ひどいときは年度をまたぐ時もあります。


介護報酬改定がある年は、現場は本当にバタバタします。

なかなか情報が定まらないからなのですが、このようにいたずらに振り回すのは本当に勘弁してほしい。


報酬改定があると、重要事項説明書の変更をしなければならなくなります。

運営基準上、ご利用者様の重要事項変更(料金変更はその最たるものの一つ)があった場合には、変更の旨を説明し、同意していただき、その控えを交付しなければなりません。

これが出来ていないと、運営基準違反で指導の対象となります。


改定は4月1日付で行われるわけですから、遅くとも4月1日の日付で上記のような説明等を行わないとダメなわけです。

にもかかわらず、国通知が4月以降にズレるというのは、実に困るわけです。


都道府県や市区町村に問い合わせても、国の指針がはっきりしないので、明確な回答をしてくれません。


本当に、現場を軽視しているようにしか思えません。


今回はコロナ禍があったので、厳しいのは理解できます。

しかし、現場の混乱は最大限回避しなければなりません。

ですので、大変な中でもスピーディーな審議、かつ密度の濃い審議を期待します。


議論が不十分な中で、事業所にとって生命線ともいえる報酬改定が行われるのは、絶対に避けていただきたい。


今年もあと3ヶ月程となり、審議は進んでいくことと思います。

このコラムでも、その内容については積極的に取り上げ、発信したいと考えております。

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