寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「事業承継・M&Aについて」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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事業承継・M&Aについて

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2020-09-08 08:00

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


先月から読み始めている月刊誌「企業診断9月号(同友館)」に、事業承継やM&Aに関する特集記事が掲載されていて、とても感銘を受けましたのでご紹介したいと思います。



M&Aについては、私の過去コラムにも以前取り上げております。よろしければご覧いただきたく存じます。

https://profile.ne.jp/pf/yoshinoriterazaki/c/c-212613/


M&A事業最大手である「日本M&Aセンター」の三宅社長のお話です。

私が今取得を目指している中小企業診断士が、今後M&A業界でどのようにかかわっていけるのかについて、M&A最大手である会社の社長が語っていらっしゃいます。


日本で「後継者問題」と呼ばれるようになって久しいですが、当然ながら根深い問題となっていまして、後継者のいない会社が約66%とのこと。その割合は3分の2に及びます。

統計によれば、この10年で127万者が廃業すると言われていると。


しかも、上記企業数の半分が黒字会社です。M&Aは非常にデリケートな作業ですので、それほど数をこなすこともできないため、このペースで進むとせっかくの栗時企業をみすみす廃業へと向かってしまうと、三宅社長は危惧されています。


黒字企業ということは、日本経済や地域経済、社会に付加価値をもたらしているということ。

なのに後継者がいないということでなくなってしまうのは、あまりにもったいないと。


モノづくり大国ニッポンが、その優れた技術を日本だけでなく世界中にも役立てるため、国も補助金・助成金等で支援をしています。

それでも、後継者がいないという深刻な問題もありますので、最近では商工会議所等でも事業承継を積極支援する施策も出ています。


しかし、長く経営をされ付加価値を生み続けた経営者が、理由はともあれ自社を手放すというのは、簡単に割り切れることはできません。前述の通り、M&Aあデリケートな仕事なので、簡単にいかない。デューデリジェンスや搾取調整、取引先との関係性、社員への向き合い方等、クリアしなければならない問題がたくさんあります。しかも、それをスピード感をもって進めなければならない。


この会社では、燃焼1億円~10億円位の中小企業の案件が75%程度を占めているとのこと。

今、コロナ禍で最も苦しめられている企業が、この層に該当するのかもしれませんね。


日本M&Aセンター程の最大手企業でも、年間450社位しかM&Aが成就できていないそうです。

確かにこのペースではまだまだ追いつきませんね。


M&Aの現状については、私にとって想定内の情報もありましたが、驚くことばかり。

その中で、私が最も感銘を受けたのが、「M&Aは人間の結婚に近いもの」という話です。


確かによくこのように表現されるのでしょうが、銀行や会計事務所等から情報を得、そこから譲渡希望企業と譲受先企業をマッチングさせる。

これだけでも大変なことなのに、この会社では「成約後の満足度をどう高めるか」ということにも力を注いているというのです。


M&Aがまとまり、正式に株式譲渡契約を締結する「調印式」の場で、結婚式さながらのサービスを提供するとのこと。式において、譲渡企業を創業時から支えた奥様からの手紙を披露する場があり、ここまで努力して経営を続けた社長と、そのバトンを受け継ぐ会社との思いが一つになる・・・


ちょっと、この文章には泣かされました。まるで、結婚式で行われる新婦さんのご挨拶のようです。

双方がハッピーになるM&Aを、この会社では目指されています。


ですが、実行するには圧倒的にマンパワーが足りない。

譲渡企業の社長さんの心情を察すれば、後継者が見つからないので引き継いでほしいが、先々のことを考えると複雑な思いを馳せるのは当然です。


この会社では、「100日プラン」といって、3ヶ月でM&Aをスピード実現させるプログラムがあるそうなのですが、どうやって実現させているのでしょうかね。、ものすごく興味を持ってしまいました。


M&Aは人間の結婚と同じ。相思相愛が理想です。

コロナ禍で、今後自社経営をどうしていくか悩まれている企業も多いと思います。

事業承継が理想だったけど、M&Aにしようという動きも、きっと増えていくと。


先日書いたコラムでも触れたように、介護業界でも特に在宅サービス事業所の倒産が多く、また事業に疲弊した法人が売りに出されるという動きが活発になっています。

コロナによる影響は、これからも出てくるでしょう。


私も何とか、そういう企業様のお力になりたい。

私は、今回の機関誌を読み、そう気持ちを新たにしたのでした。

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