寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ予防支援について
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
今回は、要支援者に対する予防支援(予防ケアプラン)について。
予防支援については、基本的に地域包括支援センターが担うことになっております。
しかし、現状は要望支援について包括が行うのは非常に難しい。
何故なら、包括の業務は炊きにわたっており、マンパワーが追いつかないから。私はこれに尽きると思います。
ですので、相当な数を地域の居宅介護支援事業所に委託しているのが実情です。
予防支援費の単位は、1人431単位。5千円も行かない金額です。
上記は、包括が担った場合に給付される報酬であり、居宅ケアマネに依頼した場合は包括事業者と居宅介護支援事業者と委託契約を結び、配分を決めます。契約条件はまちまちですが、概ね居宅介護支援事業者には上記報酬の8割~9割が配分される形になっております。
これが非常にやっかいな問題になっているのです。
業界からは、あまりに安すぎてやっていられないので、報酬の増額を求めています。
予防給付の場合、介護給付と違って優遇はされています。
例えば、モニタリングは3ヶ月ごとでよいとか、プランの見直しも状態が変わらなければ頻繁でなくてもよい、居宅ケアマネの担当件数を要支援者については0.5人でカウントする、等・・・
予防給付は介護給付と違い、それほど細かいケアマネジメントは不要だから、その分報酬に反映しているのでしょう。基本的に、手間がかかる分は報酬に反映する設計になっておりますから、考え方としては当然でしょう。
しかしケアマネさんからは、やはり要支援者であっても毎月訪問しているという声がよく聞かれます。
3ヶ月に1回の訪問では、ご利用者様の生活状況の変化に気づけないと。
包括と連携を取りながら、要介護者と手間もさほど変わらないのに、月4千円程度で業務を担うのは非常に厳しい。包括も、日々多忙を極めつつも予防支援を行い、業務過多のために居宅ケアマネさんに打診されても「件数が一杯だから受けられない」と言って断られてしまう・・・
至極当然のことだと思います。
予防支援費については、現行単位ではやってられません。
これについては、棲み分ける必要があると思います。
個人的には、予防支援については包括から切り離してもよいと思う位です。
確かに、元気高齢者を要支援状態にさせない、要支援者を要介護者にさせないようするのが、地域包括支援センターの重要な役目であります。
しかし、包括は今や「8050問題」と言った、高齢の親とその子ども(独身者)の生活困窮問題等、様々な問題に向き合う業務を求められています。その他、認知症にならないための施策立案や実行、引きこもり高齢者の実態把握等、本当に多岐にわたります。
そういう意味では、予防支援を包括が担うのは、上記業務に含まれるのでしょう。
それでも、私は切り離すべきだと思います。包括はより専門領域が求められる業務を担っていただき、予防支援はケアマネに任せればよい。
ただ、当然431単位ではやっていられないので、思い切って報酬を増額する。
そこは居宅介護支援事業所の専権業務のようにして、包括はより専門性の高い本来業務を担っていただく。私はこう考えます。
地域包括支援センターに求める役割が、今後ますます増えていくわけですから、いよいよ予防支援については抜本改革が必要なのではないでしょうか。