寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「サービス提供責任者の仕事」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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サービス提供責任者の仕事

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2020-08-14 10:36

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


訪問介護事業所には「サービス提供責任者」という方がいます。

最低でも1名以上配置しなければならない、重要な職種です。


今回は、この「サービス提供責任者(以下「サ責」と言います)」について書かせていただきます。


訪問介護事業所によるサ責の職務について、基準では次のように書かれています。



一、指定訪問介護の利用の申込みに係る調整をすること。

二、利用者の状態の変化やサービスに関する意向を定期的に把握すること。

二の二、居宅介護支援事業者等に対し、指定訪問介護の提供に当たり把握した利用者の服薬状況、口腔機能その他の利用者の心身の状態及び生活の状況に係る必要な情報の提供を行うこと。

三、サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業所等と連携を図ること。

四、訪問介護員等(サービス提供責任者を除く。以下この条において同じ。)に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。

五、訪問介護員等の業務の実施状況を把握すること。

六、訪問介護員等の能力や希望を踏まえた業務管理を実施すること。

七、訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること。

八、その他サービス内容の管理について必要な業務を実施すること



となっております。


これだけでも多岐にわたりますが、実際はこんなものではありません。


上記に含まれる内容でもありますが、訪問介護計画はサ責が作成します。利用者40名につきサ責を1名配置するのが基本ですので、理論上40名のケアプランをサ責が1名で作成するということです。


もちろん、作りっぱなしで終わりではありません。適宜見直しをします。ケアマネ主催の担当者会議に出席し、連携をして状況把握をします。


新規のご利用者様の援助には、ほぼ確実にサ責が同行します。サ責の仕事と言えばそれまでですが、忙しいでの時間調整は本当に大変です。事前に手順書を作成し、担当者に現地で教えながら引き継いでいく。


サ責ご自身が担当されているご利用者様の状況は、サ責としても把握しておきたいもの。

ですので、たまに自らが援助に入ったりもします。


一番大変なのは、登録ヘルパーさんに急遽休まれてしまい、ご利用者様の援助に穴が開いてしまったとき。

このようなケースでは、サ責が穴埋めすることが多いのです。


こんなことを言っては怒られるかもしれませんが、私はケアマネよりもある意味高いスキルを求められると思います。それくらい、サ責の仕事は大変なのです。


それなのに、サ責の業務に対して評価するような仕組みが、制度にはあまりない。

訪問介護員の確保が大変なのは言うに及びませんが、現状のサ責を救済すること、そして将来のサ責を育成することは、急務であります。


8月3日に行われた介護給付費分科会でも、協会の代表者が切実に訴えていらっしゃいました。

少々感情的でしたが、まさに悲痛の叫びだったと思います。これが、現場の実態です。


国が、入院患者数を減らし、施設入居を極力減らし、可能な限り在宅で高齢者が生活してほしいという仕組みを作りたいのであれば、訪問介護を無視するわけには絶対にいきません。


私は、サ責を育成する教育機関のようなものを立ち上げたいと、以前から考えております。

サ責を担う方々のコミュニティもあったらよいと、私は考えます。


しかし、サ責の方は本当に忙しく、なかなか時間が取れないのも実情。


サ責の業務をもう一度考えていただき、それに対する報酬上の評価をすることが必要です。


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