寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ施設介護における不正について
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
横浜市の老人保健施設にて、医師の配置が基準に満たないまま数年間運営をし、介護報酬を不正に受給したというニュースを見ました。
その額、約7億円とのこと。
そもそも、基準自体が厳しいのではないかとか、医師を見つけるのは至難の業であるとか、いろいろ擁護する意見もあるようです。
確かに、医師を確保するのは非常に大変です。どこの介護系(もちろん医療も)でも、医師を確保するのにあらゆる手段を尽くしています。
しかし、だからと言って・・・ それは絶対に許されないでしょう。
過去にも、特養や老健等でこういった悪質な不正が明るみに出て、処分を受けたという事例はあります。
しかし、在宅サービスと違って、本当によほどのことがない限り「指定取り消し」にはなりません。
在宅の場合は、他社への代替が利きますが、施設の場合はそういうわけにはなかなかいかない。
入居者様の生命を守るという観点から、なかなか取り消し処分には踏み切れないのです。
これが在宅サービスでしたら、報酬返還だけでなく確実に指定取り消し処分となりますよ。不正受給は取り消し事由のトップにもなりますから。介護保険施設だから取り消しにならないだけです。
結局、今回は時効が成立していない不正分の報酬返還(約1億5千万円)と、1年間の新規受け入れ禁止という処分になったらしい。
多分、内部告発により明るみに出たのだと思います。
自分が働く施設が、このように行政処分を受けたと報道され、いわば悪のレッテルを貼られてしまうことに対し、職員さんたちはどう思っているのでしょうか。また、そこに入居者様を預けていらっしゃるご家族の心境はどうでしょうか。
行政処分が周辺環境に与えるインパクト等を、考慮することも必要かもしれません。
しかし、サービスによって、不正への行政対応に色を付けてはいけないと思います。
過去には、不正請求数万円でも指定取り消し処分になったという事例もあるのですから。
言い訳をしたくなる気持ちもあるのでしょうが、額の多寡からしても到底許されません。
今後、行政は刑事告訴も検討しているとのことですが、そうなっても仕方がないことですね。