寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ今後の介護保険を取り巻く状況について④
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
今回は「今後の介護保険を取り巻く状況について」の第4回目のコラムになります。
介護給付費分科会において、「75歳以上高齢者」の都道府県推移について紹介されております。
2015年では全国の75歳以上高齢者が約1632.2万人で、全人口の12.8%となっております。
それが2025年になると、約2180万人・17.8%となり、伸び率が1.38倍となっているのです。
こういう数字を突き付けられると、改めて日本は超高齢社会になっていることを痛感させられます。
都市部においては、地方に比べると高齢化率は低めになっていました。
それが、2025年には都市部においても高齢化率が深刻化します。
例えば、最も高齢化率が低いといわれる埼玉県では、2025年にはその10年前(2015年)に比べ1.5倍以上にまで膨らみます。その他、千葉県・神奈川県・愛知県・大阪府においても1.5倍近い伸びとなり、都市部でも高齢者が増えていくことがわかります。
前々から、都市部は病院や老人ホームが足りないと言われています。埼玉県など、日本で最も医療機関が充実していない都道府県と言われている位です。
都市部であれば、介護の担い手もそれなりにいるのでしょうが、それでも絶対的に不足しています。
その上で、これだけ都市部で高齢者が増えていくのであれば、介護の担い手問題は早急に何とかしないとサービスは崩壊します。
分科会では、「75歳以上人口は、都市部で急激に増加し、もともと高齢者人口の多い地方でも緩やかに増加する」「各地域の高齢者の状況は異なるため、各地域の特性に応じた対応が必要」と資料内でうたっております。
都市部と地方では、確かに状況は異なります。
都市部は情報にあふれ、各種サービス供給も充実している反面、家族との交流は地方に比べ希薄になりがちだと思います。住まいの問題等もあり同居も困難なことから、増え続ける高齢者の生活拠点に関する見直しも急務になります。