寺崎 芳紀(経営コンサルタント)- コラム「事業所の感染防止策を、何とかして介護報酬の「基本報酬」へ・・・」 - 専門家プロファイル

寺崎 芳紀
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寺崎 芳紀

テラザキ ヨシノリ
( 東京都 / 経営コンサルタント )
株式会社アースソリューション 代表取締役
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事業所の感染防止策を、何とかして介護報酬の「基本報酬」へ・・・

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2020-06-05 08:00

こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。


先日もこちらのコラムでも書きましたが、6月1日に社会保障審議会介護給付費分科会が行われました。

もうすぐ来年度の改正介護保険法も成立する見通しで、いよいよ介護報酬に関する審議に入ります。


前回、(地域密着型)通所介護事業所における「ADL維持等加算」について取り上げました。

趣旨には理解をし賛同するも、現状のこんな低い報酬では、算定率が低いのも当然であると。このままで継続するのであれば、企画倒れは必至であると考えます。


ほかにも、介護報酬については問題となることが山積しているのですが、今回の分科会では新型コロナに関連することも議論されました。


日本で感染が拡大してからというもの、コロナに関連する通達が数十本発出されました。毎日毎日発信され、都度内容も変わり、現場はかなり混乱されたことでしょう。

もっとも、未曾有の国難でありましたので、朝令暮改的になってしまうのは仕方がないと思います。

しかし、緊急事態が解除されて尚、感染者が完全収束しない状況では、しばらくの間は国民全体が何等かの自粛をしていくことが求められるでしょう。


介護業界は、医療機関等とともに、感染症対策は普段から万全を期しております。

感染症蔓延を防ぐために、各事業所では定期的に研修を行っております。新型コロナに関係なく、毎年必ず起こるインフルエンザやノロウイルス感染防止の観点から、日常的に手洗いうがい消毒、マスクやディスポの使用、食事介助の際のエプロン交換等、万全を期しております。


そこへきて、今回の新型コロナの蔓延となり、各事業所はこれまで以上に感染防止策を講じていかなくてはならなくなりました。ただでさえ、気を付けているにもかかわらず・・・

全国的(世界的?)にマスクや消毒液が不足し、一時は50枚入りマスクが15000円位で売られるというひどい状態でした。今はだいぶ流通してきており、正価に近い状態で購入できるようになっていますが、それでもこの先の不安はぬぐい切れません。

総じて、そのコストは、かなりのものになります。


そこで今回の分科会において、感染症対策にかかるコストを介護報酬における「基本報酬」で評価してはどうか、という議論が上がったのです。


今回、令和2年度補正予算や第2次補正予算において、感染症防止策として予算計上されました。

これはあくまで臨時的なものです。コロナ対策は、今後も継続して対応が必要であることから、それにかかるコストを臨時的な給付で済ますのではなく基本報酬にて評価しようということです。


私は大賛成です。是非議論を煮詰めていただきたい。


こういう場合、基本報酬にて評価せずに加算を創設することがほとんどなのですが、微増でもよいので基本報酬に含めてもよいのではないかと考えます。

「加算」にしてしまうと、ハードルを上げて算定しにくい状況になってしまいかねないので、微増でもよいので基本報酬に含めてほしいですね。

その上で、「感染症対策未実施減算」なるものも作って、しっかり対策を打たない事業所は減算するような形にしてもよい気がいたします。

さらに、実際感染症の方が発生して、その方をケアした場合の報酬を手厚くする。例えば、基本報酬の2倍や3倍にするとか・・・

病院(特に入院病床)では、そういう評価を診療報酬上でしています。介護でも同じように評価してよいのではないでしょうか。




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