寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ経済活動再開と人材
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
新型コロナの影響で国民生活が自粛生活へと変わって停滞していましたが、緊急事態宣言も解除されて少しずつ平常に戻ってきています。
経済活動も再開してはおりますが、まだ完全ではなく、正直言って元のようには戻らないと思います。
そんな中、企業は今期の業績を下方修正したり、実際に最終損益が赤字に転落したりして、先行き不安は深刻です。多くの企業で、今後リストラが起こったり採用を控えたりと、厳しい状況になることが予想されます。
少し前までは人材不足が深刻だったのに、コロナの影響で一気に変わってしまいそうです。
ますは、国も経済対策を講じるだけでなく、スピード感をもって行っていただきたい。
いまだに、融資を申し込んでも実行までに長期間待機になったり、給付金も受給率がいまだに低かったりする。アベノマスクも、配布率は4割にも満たない。雇用調整助成金も、ずいぶん手続きが緩和されているそうですが、いまだに必要な方に届いてはいない。
こんなに拙速では困ります。とにもかくにもスピード感が必要です。
今後、各種増税は避けられないでしょう。長期的に見て、ある程度は覚悟しなければなりません。
しかし、納税するにも収入がないとどうにもなりません。
今、コロナの影響で雇止めされた方、退職を余儀なくされた方には、早々に就職ができるような支援が必要です。
以前のコラムでも書きましたが、世の中が不況になると、介護職の労働市場が盛り上がる傾向にあります。職を失った方が、介護なら人材不足だから職に就けるだろうという考えで、集中する傾向にあるのです。
しかし、私は企業と求職者双方において、危惧する部分があります。
一つは、求職者。介護という仕事は生半可な気持ちでは務まりません。
世の中が不況だから、介護へ転じようというだけの甘い考えでは、すぐに挫折してしまいます。
私は、そういう方々を何百人と見てきました。人手不足なので、応募があればどんな人でも採用したいと頭によぎりますが、だからといってあまりに素養のない方や世の中をナメきっている方まで取り込もうとは思えません。
変に気を張る必要はありませんが、介護の仕事を軽く見ないでいただきたいのです。
もう一つは、企業側の問題。
介護という仕事をナメてかかり、軽く見られてしまう原因は、業界側にもあると私は考えます。
介護保険制度が始まって20年になりますが、介護運営があまりにも杜撰で、不正をはたらいたりして行政処分を食らう事業所が、過去にどれだけあったことか・・・
未だに、スタッフを雇用契約書すら交わさずに働かせている事業者も存在するのです。人材を育てようという意識すらない事業所も。
業界の質を高めるのはもちろんのこと、介護業界のブランドをつけることが必要だと思います。
ブランド化するのは至難の業です。
しかし、サービスが「人」で成り立っているこの業界において、スタッフを大事にし、周囲に憧れられるような存在にしようど努力をしなければ、ひいては既存のスタッフも疲弊してしまう。
介護の仕事をしていれば、少なくとも他の業界の従業員レベルまでは稼げる。結婚もでき、ローンを組んででもマンション等が買える、たまには海外旅行にも行けるというレベルにまで引き上げなければ、誰も新たな就職先として選んではくれません。
業界のブランディングを図ること、それは企業側の責務であると思います。
もちろん、介護事業を支援している弊社の責務でもあります。
以前のコラムでも