寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ介護福祉士資格の現状を見て憂うこと
-
こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
介護の国家資格として「介護福祉士」というものがあります。
基本的には、介護現場において実務経験3年を経て受験資格が得られ、実務者研修を受けた上で、毎年1月に行われる国家試験に合格することで得られる資格です(資格取得ルートはいくつかあるが省略)。
この資格制度も、いろいろ変わって今の制度になっておりますが、とにかく今問題になっているのが「養成校の生徒(受講生)の減少」が止まらないという点です。
介護福祉士を要請する学校の定員割れは、随分前から出てきておりますが、ピーク時の4割強にまで減っているとのこと。養成校も募集をストップしたり学科を廃止したりせざるを得ないところも増えている。
近年では優秀な外国人を養成しようと、日本に留学する外国人の方が介護福祉士講座を受講されているケースが増えている。養成校もそこにシフトして積極的に学生を集めていますし、外国人をコーディネートする事業も増えてきています。
介護従事者が圧倒的に足りないと言われ、国も対策を練ってはいますが、あまり効果は見られない状況です。
介護支援専門員もそうですが、介護福祉士の資格を取って将来ビジョンが描けるのかというように考えるは少なくないと思います。
「子どもが将来就きたい職業」ランキングを見ますと、男の子が「プロ野球選手」「サッカー選手」等、女の子が「パティシエ」「美容師」等というのはよくある話ですが、そんな中で「医師」「看護師」「保育士」「薬剤師」「獣医師」になりたいという子どもが多いようです。
うちの子どもが通っていた保育園時代のお友達に、ある時「将来の夢」を聞く機会があったのですが、多くの子(特に女の子)が言っていたのは「パティシエ」「ケーキ屋さん」!!
ちなみに、うちの子どもは獣医師になりたいと言っています(笑)
それはさておき、ここで言いたいのは、小学生中学生が将来就きたい職業の中で、「介護職になりたい」という人がどれだけいるのか、ということです。
大変残念ではありますが、介護職になりたいという子供はほとんど聞きません。いや、聞いたことがないという言葉が正しいかもしれません。完全にランク外です。
なぜそうなのか。人から感謝されるという点では、医師も看護師も保育士も同じだと思うのに、なぜそういった職業は人気で、介護職は違うのか。
介護という仕事には、ネガティブなイメージが多いからなのかもしれません。
その中で、待遇面に不安があるというのは非常に問題であり、そこが資格養成校の実態に反映していることは間違いないでしょう。
私は、今ここでこの現状を解決できる即解決できる方法を、残念ながら提示することができません。情けないことですが・・・
しかし、私は介護という分野で仕事をしている身として、この仕事は尊く素晴らしい仕事であることは間違いないと思っています。でなければ、この分野に自らの経営資源を「選択と集中」させてビジネスを行ってはいません。
今、明確に即答できなくても、時間をかけて関係者と手を携えて、この業界をよくしていきたいという気持ちには変わりありませんし、これからもそうしていきます。