寺崎 芳紀
テラザキ ヨシノリ介護支援専門員実務研修受講試験の結果を受けて思うこと①
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こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
介護支援専門員実務研修受講試験(以下「ケアマネ試験」)の結果が公表されました。
通常、毎年10月に行われますが、昨年は台風19号の影響で試験自体が延期となった地域があり、今年3月に再試験が行われた経緯があります。
通常試験は大型台風にて、そして再試験では新型コロナウイルス感染拡大という、非常に厳しい状況下で試験が行われましたが、まずは受験された方に心よりねぎらいの言葉を贈りたいと思います。
合格された方、おめでとうございます。
そして残念ながら合格にかなわなかった方、ぜひ捲土重来を期していただければと存じます。
2018年度の試験状況は過去最低で、受験者数が前年の3分の1位まで減って10万人を割り込みました。合格者も、それまでは2万人前後いましたが、2018年度は約5千人、合格率10.1%と過去最低となりました、
昨年度は、合格者が3千人程増えたようですが、それでも受験者数が過去最低を更新。非常に厳しい状況です。
自分なりにこの原因について考えてみましたが、天災(大型台風・コロナ)だけが理由ではないように思えます。やはり、ケアマネ試験制度や研修・更新制度の在り方、そして何よりケアマネさんたちへの処遇が原因ではないか、と。
ケアマネの仕事は大変です。本当にたくさんの業務が求められます。
アセスメント、ケアプランの作成、月1のモニタリング訪問、給付管理だけでなく、利用者様(ご家族含む)からの電話相談、時に通院に同行する場合もあります。さらにや各サービス事業所との調整、包括との連絡調整等々・・・
膨大な記録業務が求められ、不備があると減算や報酬返還等もあります。
しかも、試験に合格しても長期にわたる実務研修が行われ、それが終わらないとケアマネとして仕事ができない。資格も永年有効ではなく、5年ごとに更新研修が行われ、皆さん仕事の傍らで時間調整をし受講する。研修費用も安くはありません。研修費用は法人負担というところも多いようですが、それでも重い負担が強いられることに変わりはありません。
業務が大変なわりに、介護報酬は高くない。そして給与水準もひと昔前に比べると低めに抑えられている。
こんな状況で、ケアマネ試験の合格者を増やしたところで、裾野は広がるでしょうか?
本件については、少し連載にてお伝えできればと思います。