千田 純子(獣医)- Q&A回答「雄の同居犬同士の争い」 - 専門家プロファイル

千田 純子
科学的な理論を基に人と動物が共生できる方法を提案します。

千田 純子

センダ ジュンコ
( 千葉県 / 獣医 )
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2頭飼い室内犬の去勢

人生・ライフスタイル ペットの医療・健康 2014/08/28 14:01

3歳の先住犬トイプードル♂と6か月のMIX♂について
最近6か月の方が先住犬にマウンティングします
また噛みグセが強く先住犬に よく噛みついています
24時間 注意できないし先住犬は とても大人しく滅多に噛みつきません
おやつなどフードに関わると歯をむいて大きな喧嘩になりますが・・・
この際6か月の方に思い切って去勢しようかと考えています
先住犬には去勢は考えていませんが2匹とも去勢した方がいいのでしょうか?

桜チャンさん ( 愛知県 / 女性 / 53歳 )

雄の同居犬同士の争い

2014/08/29 08:04
( 5 .0)

ペット行動コンサルタントSENDAの千田です。
多頭飼いをしている飼い主さんから多く寄せられるご相談ですね。

生後6ヶ月までの子犬の噛みつきは遊びの一環で行われることで、犬同士の攻撃性ではない場合が多いものです。先住犬も大目に見ている場合もあります。しかし、先住犬が嫌がって拒否しないと、だんだんとエスカレートして来る場合もあります。

去勢も必要かもしれませんが、子犬の方にはパピークラスなどのようにグループレッスンで「自分が他のワンちゃんに嫌なことをしたら、仲間はずれにされたり、叱られる。」ということを教えてあげる必要があります。先住犬が大人しく、拒否できない場合は、子犬が噛み付いたら叱ることのできる成犬と遊ばせることが必要になります。周りにそのような成犬がいない場合は、人間が噛みつきがエスカレートしていったら、止める必要がありますが、パピートレーニングに精通したトレーナーでないとできない場合があります。

お話からすると、子犬の咬み付きが強いのは咬み付き抑制やしつけができていないことが原因で、去勢をしても問題は解決しないのではないように思います。食べ物に関わるトラブルの場合は、性別に関係しないと言われています。去勢よりもしつけの問題であったり、所有欲や不安傾向の性格が関係していると考えられます。しかし、将来雄性ホルモンが強くなって、人や犬に対する攻撃性がでることも考えられるので、雄性ホルモンの影響が出る生後10ヶ月までには去勢をした方が良いでしょう。同居犬のトラブルの場合は、大人しい犬から去勢することをお勧めしていますが、まだ強い方が子犬の場合は2頭の関係性を良く観察してからにした方が良いでしょう。

どちらにしても、一度フリーで多頭飼いをすることに精通しているトレーナーさんか、動物行動療法者に相談して、2頭の関係性を見てもらい、若い犬の方をトレーニングし、関係性を見ながら去勢の順番を決めた方が良いでしょう。トレーナー、訓練士さんの中には人がいない状態で犬を自由にすることに賛成しない方もいらっしゃいますので、その訓練士さんがどのような状態で飼育することを理想としているかお聞きになってからご相談した方が良いと思います。

評価・お礼

桜チャン さん

2014/09/01 08:39

丁寧なアドバイスありがとうございました。色々考えて去勢は見合わせます。このアドバイスを受けトレーニングについても検討していきます。今さらですが多頭飼いの難しさを痛感しております。2頭とも大切なかわいい家族なので、これからも見守っていきます。ありがとうございました。

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