高原 誠(税理士)- コラム「相続財産はどのように分けられる?~法定相続の話~」 - 専門家プロファイル

高原 誠
不動産鑑定士と協働。不動産に強い相続専門の税理士です。

高原 誠

タカハラ マコト
( 東京都 / 税理士 )
フジ相続税理士法人/株式会社フジ総合鑑定 税理士
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相続財産はどのように分けられる?~法定相続の話~

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相続税・贈与税の基礎知識 2011-01-28 12:14

遺言書等による被相続人の特別な意志が確認できない限り、相続財産は法定相続人に、その法定相続分に応じて分配されることになります。

被相続人に配偶者がいた場合、配偶者は必ず法定相続人になります。ここで言う「配偶者」とは正式に婚姻届を提出している夫又は妻のことを指し、内縁関係や事実婚の夫や妻を含みません。
前回の復習になりますが、配偶者以外の血族相続人(血の繋がりのある相続人)については、 (1)直系卑属、(2)直系尊属、(3)兄弟姉妹…の順となっており、上位がいる場合には、下位の人は相続人にはなれません。
法定相続分に関しては、図の通りです。(画像をクリックすると拡大します。)

つまり、被相続人に妻と子どもが3人いた場合には、その遺産分配は、第1順位の欄の通り、妻が全体の2分の1、子ども3人で残り2分の1なので、それぞれが均等に分けると一人当たり6分の1ずつとなります。
また、図のように、血族相続人の順位が下がれば下がる程、配偶者の相続分が多くなります。

遺言書がある場合においては、基本的には遺言書に従って分配が為されますが、相続人全員の合意があれば、必ずしも遺言書通りでなくても構いません。
また、例え遺言書上に、被相続人の意志として「誰か一人に全財産を譲る」旨が記されてあったとしても、他の法定相続人には「遺留分」として、それぞれの法定相続分の2分の1を受け取る権利があります。
その遺留分を請求することを「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」といいます。期間は、相続開始又は減殺すべき(自分の遺留分を侵害するような)贈与又は遺贈があったことを知った日から1年以内で、10年を過ぎると時効となります。
被相続人の生前に相続権の放棄をさせることは不可能ですが、遺留分の放棄については手続きが可能ですので、生前贈与等で被相続人の死後「争族」とならないよう対策を取るのであれば、「遺言書」と「遺留分の放棄」の手続きとのセットが有効です。

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