寺岡 孝(お金と住まいの専門家)- Q&A回答「地下室RC造(防音室)の断熱・湿気について教えてください」 - 専門家プロファイル

寺岡 孝
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寺岡 孝

テラオカ タカシ
( 東京都 / お金と住まいの専門家 )
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地下室RC造(防音室)の断熱・湿気について教えてください。

住宅・不動産 住宅設計・構造 2023/04/09 14:35

現在、地上3階+地下室の建築プランを検討しています。
かなり狭い敷地なので、ドライエリアは設けず完全に地面に埋まった地下室を考えています。
その地下室いっぱいに防音室(防音の専門業者による設計施工)を検討しています。

地上部分は木造、地下部分はRC造となる予定ですが、防音室と地下RC部分には人は入れないほど狭い(10cm程度。防音上、躯体になるべく接しないように防音室を作るためできる)隙間の湿気はどうなるのか、その場合断熱はどうなるのか、HMより明確な説明がなくとまどっています。

地下室は湿気対策が大事と多々見受けます。よく地下に防音室がある住宅の写真を見ますが、
1.防音室の外と地下室のRC躯体との隙間(人が入れない)の湿気対策はどのようにするものでしょうか?
そのままだと防音室の外側はカビだらけになるのでは思います。
比較的隙間がある天井裏などに除湿器を設置するものでしょうか?
また、換気扇で換気すると、逆に湿気が流入しそうです。

2.もし、除湿するのであれば、断熱材がいらないということになるのでしょうか?
断熱材がない分、防音室が広くなるのではと思いました。

地下室について色々なサイトで調べてみましたが、防音室の外とRC躯体との隙間の湿気対策及び断熱について記載があるものを見つけられませんでした。
地下室に防音室があるお宅はたくさんあるのですが。

以上、よろしくお願いいたします。
(詳しいサイト等があれば教えていただけると幸いです。)

あおはさん ( 東京都 / 男性 / 43歳 )

寺岡 孝 専門家

寺岡 孝
建築プロデューサー

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地下室RC造(防音室)の断熱・湿気について教えてください

2023/04/09 17:34
( 5 .0)

アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。

さて、ご質問の件ですが、立地条件の詳細がわかりませんのでなんとも言えませんが、まずは基本的なことについてお話したいと思います。
地下室の施工に関しては建築地の地耐力や地下水の水位の問題があり、場合によっては地下室は施工不可という場合もあります。
したがって、まずは施工可能かどうかの判断をする必要があります。

以前、当方がサポートした建築現場では地下水の水位が高く、地下を掘削する際に相当な水が出ること予想され、地下室の設置はあまりお勧めはできない旨をお伝えしました。
しかしながら、施主さまとしてはどうしても地下室を希望され、費用や工期はかかってもいいとのことで着工することになりました。
やはり、施工中は相当な地下水が出てしまい、排水作業やコンクリートの養生期間が長くなり、かなりの工期と費用を要しました。

また、仮に施工が可能となった場合、容積率の緩和条件に該当されるのかとか、居室で利用するのかなど、そういった条件となれば建築基準法に見合う設計施工が必要になります。

加えて、防音室として利用される際には、施工場所の土壌にもよりますがRCの壁厚や断熱材の仕様、その施工方法、除湿や換気の問題、エアコンの設置、給排水する箇所の設置の有無、反響音の問題など、色々と精査しなくてはいけない項目があります。

先ほどお話しました地下室の事例の場合、室内の除湿のためにほぼ年中、換気扇の運転とエアコンの除湿運転をせざるを得ない状況でした。

さらに、防音室の設計や施工を本体のハウスメーカーの施工とは別の専門業者にされる場合には、建物の保証の問題もあります。
万一、防音室を施工した業者の施工が芳しくなく、本体に影響を及ぼすような瑕疵があれば誰が対処するのか、曖昧になりがちです。

以上のような点を留意されて、ハウスメーカーの方とよく話合いをされることをお勧めいたします。

以上、ご参考になれば幸いです。

尚、個別のご相談や詳しい説明をご希望でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。

■アネシスプランニング(株)寺岡 孝
https://www.anesisplan.co.jp/
電話:03-6665-6877
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評価・お礼

あおは さん

2023/04/09 18:35

寺岡様
早速のご返事ありがとうございます。
まずは施工できるかどうかなのですね。
また防音室のアドバイスもありがとうございます。
ひとつ疑問に思ったことがあります。いただいた事例の室内の湿気はやはり地下水が原因なのでしょうか?それとも温度差(結露?)なのでしょうか。

寺岡 孝

2023/04/09 23:59

この度は回答に評価をいただき、まことにありがとうございます。

問い合わせの件ですが、事例の地下室の場合は部屋の周りには地下水の水分を含んだ土壌のため、どうしても室内の湿気が取れない状況です。
したがって、地下室を作る際にはその場所の土壌にも注意が必要でしょう。

なお、簡易的な地盤調査だけではなく、ボーリング調査をすることで地質の状況が把握できますので、ハウスメーカーと協議されてはと思います。

以上、取り急ぎ回答の評価の御礼まで。

アネシスプランニング(株)
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