寺岡 孝(お金と住まいの専門家)- Q&A回答「無理のないローンが組めるか 」 - 専門家プロファイル

寺岡 孝
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寺岡 孝

テラオカ タカシ
( 東京都 / お金と住まいの専門家 )
アネシスプランニング株式会社 代表取締役
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無理のないローンが組めるか

マネー 住宅資金・住宅ローン 2015/02/18 01:18

初めまして。
30代男性です。

気になる物件が見つかったのですが、非常に高額で不安もあるため、
以下についてご教示頂きたく、よろしくお願いします。
(1)実際に無理なく返済が行っていけるか
(2)現在共働きですが途中で一馬力+妻(扶養内のパート)となっても大丈夫か
(3)(1)、(2)を実現するためのポイント
(4)頭金はどの程度入れるべきか
 →手元に数百万を残してそれ以外を全部入れるべきか、物件の2割程度におさえるか

■家族構成
 夫:39歳、妻:36歳
 子供1:2歳、子供2:夏に生まれる予定

■年収
・夫:税込約720万円、ボーナスに若干の変動はあるが昇給ほぼなし。
 定年60、退職金1800万くらい?、65までの再雇用制度(約200万弱/年)
・妻:税込約600万円、昇給ほぼ無し
 子供が生まれたら翌年4月に復帰。定年60だが、体力的に46前後でやめる可能性あり
 やめた場合は扶養内パート

■物件
・新築マンション:約6000万
・管理費・修繕費で約2.5万/月
・駐車場2万/月
・変動は怖いのでフラットなどの固定金利を想定

■資産等
・預貯金、株式等で約3500万
・借金、負債等なし

■その他
・子供は中学から私立にいれたい
・現在の生活費(家賃、駐車場、食費、生活用品、光熱費等)は約35万/月弱
 ※旅行などの娯楽、大物買い物を除く

よろしくお願いします。

Lymさん ( 神奈川県 / 男性 / 39歳 )

寺岡 孝 専門家

寺岡 孝
建築プロデューサー

1 good

無理のないローンが組めるか

2015/02/19 01:43
( 5 .0)

アネシスプランニングの寺岡と申します。宜しくお願いします。

さて、ご質問の件ですが、マンション購入の場合には、購入費に充てる月々のローン返済額の他に管理費や修繕積立金、それから固定資産税といった費用を事前に計算して購入計画を立てる必要があります。
特に、マンションデべの営業はローン返済しか計算しない担当が多く、ローン返済ができればOKみたいな感覚がありますので注意が必要です。

そこで簡単に購入のシュミュレーションをしてみましょう。
まず、今回の事案では、管理費、修繕費、駐車場費だけでも年間54万円もかかります。
これに加えて、固定資産税がおよそ年15万円程度かかるとなれば、合計で年間69万円もの費用がローン返済以外でかかることを認識しておかなくてはなりません。

ちなみに、この費用をローンの借入額で逆算した場合、35年返済、年利1.4%の換算で計算すれば、1,900万円の借入の返済をしているのと同等の額になります。

こうした条件を踏まえて、今回のマンション購入を検討してみると、近い将来から今の奥様の収入が見込めないですので、ご主人単独の収入で購入計画を立てる必要があります。
で、ご主人の年収720万円の概ね25%程度を住宅関連の支出上限と仮定すると、年間180万円程度が上限となります。

この額から、先ほどのローン返済以外の費用の年69万円を差し引くと年間111万円となり、この金額が年間のローン返済額に当たります。

では、年間111万円の返済額はいくらの借入金に該当するか?
先ほどの条件で逆算してみると、およそ3,070万円程度となります。

整理してみますと、ローンの返済額は月92,500円、管理費・修繕金・駐車場費・固定資産税の合計の月割りが57,500円となり、月々の支払い合計は150,000円、年間180万円が住居費に充当する額となります。

以上のような結果から、このマンションを購入する場合、自己資金等は売買金額のおよそ半分の3,000万円以上は用意しておいた方がいいということになります。

いかがでしょうか?

「どうしてもこの物件を買いたい!」となれば、奥様の収入はある程度当てにしなくてはならないでしょうね。

これに加えて、子どもさんを私立にとなれば、それなりの資金は用意しないと難しいかと思います。

上記の点を鑑みると、住宅購入前に家計のことを専門家の方に相談しておいた方がよろしいかと思いますね。
無理な借り入れによる住宅購入は老後破たんになりかねませんので…

以上、ご参考になれば幸いです。

尚、詳しい説明をご希望でしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
宜しくお願い致します。

■お問い合わせフォームはこちら
http://navi.nikkori-house.jp/anesisplan/tabid/93/Default.aspx

■アネシスプランニング(株)
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評価・お礼

Lym さん

2015/02/19 23:41

具体的でわかりやすい回答ありがとうございます。
参考にさせて頂きます。
この物件だとある程度の共働きは前提になりそうですね。

寺岡 孝

2015/02/20 02:02

この度は回答に評価をいただき、まことにありがとうございます。

ご指摘の通り、高額の物件を借入金で資金調達するとなれば、どうしても共働きが前提になってしまいます。
できれば、ご主人の収入だけでやりくりすることが理想であり、奥様の収入がほぼ預金できる家計を作っておけば、万が一の時でも現金対応ができるというものです。

また、マンションの購入には、月々のローン返済だけを考えていると後々問題にはなりますね。
管理費や修繕積立金も住み始めてからずっと同じ金額ではありませんし、固定資産税も建物の評価が高いのでなかなか安くはなりません。
ですので、住んでからも意外とコストがかかることは認識しておくべきでしょう。

さらに、子どもさんの学費に関して、参考までにお伝えしますが、私立中学に行かれた場合の3年間の学費は3,887,526円、同じく私立高校に行かれた場合には2,886,198円で合計6,773,724円という数字が2012年度の文科省の子供の学費調査から読み取れます。

こうした数字を目安にしておくと、学習費の負担の重さもわかりますので、ご夫妻の懐具合と相談しながら住宅購入の計画をしていくことでしょう。

以上、取り急ぎ回答の評価の御礼まで。

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