岩松 祥典
イワマツ ヨシノリ求める人物像・・・
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採用戦略を企画するときに、採用コンサルタントや企業人事が考えることの一つに、「求める人物像」というものがある。 いつから、この「求める人物像」について、力点を置いて、時間をかけて議論するようになったのだろう? リクルートでは、「求める人物像」の定義なんて、実は無かった。あえて言えば、「自分よりも優秀な学生」だけ・・・。さらに、あえて付け加えると、「目標に向かって、がむしゃらに頑張りそうな?学生」ぐらい。
・思うような人材が応募してこないから?
・当初の想定ほどは、入社後に、活躍してくれないから?
・はたまた、採用側が優位になったと感じて、人材のマーケティングを再度行なっているから?
私がリクルートで新卒採用担当をしていた20数年前。
昨今、各社が求める人物像を精緻に作ろうとする傾向があるが、その結果、知人の常見陽平氏によると『神様スペック』の学生像になってしまい、「そんな学生、どこに居るんだ~!?」となってしまうらしい。
リクナビなどを見ると、求める学生像は、どこも同じような言葉が並んでいる。自ら考えて行動できる人、チームワークを重視する人、早くに成長したいという意欲のある人・・・などなど。
大切なことは、「求める人物像」の作成よりも、実は、「目の前にいる応募者を欲しいと思えるかどうか・・・の察知力と判断力」だと思う。
こんな人を採りたい(逆にいえば、こんな人は採ってはいけない)。それを、シンプルに考えること。そして、面接力を鍛えることこそが、重要なのでは?と思う、最近である。