固定金利から変動金利への切り替えについて
マネー 住宅資金・住宅ローン 2010/06/09 00:17現在、夫婦それぞれで住宅ローンを35年で組み5年が経ちました。住宅ローンを組んだ当初は3年固定で金利が1.25%でしたが、変動金利に切り替わるタイミングで一昨年、長期固定金利に借り換えました。20年固定で2.7%です。ところが、先月、銀行から長期固定の顧客に特別な企画として、変動金利への切り替えを認めるという案内が届きました。もし、こちらの特別企画に変更すると、毎月変動金利の見直しが入りますが、現在は1.075%で借り換えができます。夫婦のローンをこちらに切り替えると合算で月々約5万円支払額を抑えられるので、これを繰り上げ返済に充てていくほうが得策なのではないかと主人に言われました。私としては今後金利上昇もあるのではと考えると2.7%でも固定のほうがいいようにも感じますが、月々の返済額を減らして繰り上げ返済にまわせるのは魅力です。住宅ローンを組んで5年ですが、毎年130万繰り上げ返済にまわしていますが、途中に借り換えの手数料で大金を払っていることを考えると、またここで数十万円のお金が出て行くなら固定金利のまま繰上げ返済していくほうがいいのかと悩むところです。この時期に固定金利から変動金利に切り替えるべきか、今後の変動金利の動向も踏まえてどうかアドバイスいただけると助かります。
補足
2010/06/09 00:17主人 3200万円、私 2200万円の住宅ローン残があります。
現在は20年固定 2.7%。固定から変動への切り替えには手数料が2.1%かかり、毎月変動金利の見直しがあります。現在、変動金利は1.075%。実行日の金利が適用になります。一度だけ固定金利へ切り替えることができるという内容です。
メイにゃんさん ( 埼玉県 / 女性 / 40歳 )
長期金利のリスク
- ( 5 .0)
お問い合わせの内容を拝見して二つ程銀行側の事情が考えられます。
1.長期固定金利希望者が多く、その割には有効なヘッジ手段が得られないので変動での募集に注力した。
2.固定から変動に以降させる事によって金利スワップ等のヘッジコストを減少させる事が出来、バランスシートを改善出来る。
1.は簡単に言うと銀行が「へま」をしたという事です。添付の表を見て頂けるとJGB=
日本の国債の金利が分かります。本日で20年債は約2%です。(こちら参照→http://www.bloomberg.co.jp/markets/rates.html)
日本政府が20年間お金を借りるのにあたって2%の金利を払っているという事は、どんなに優良な銀行でも2.2%とか2.3%の金利を払って20年の資金調達をします。(分かりやすくする為に単純に説明しています。)
ところが銀行はメイにゃんさんには2.7%という馬鹿げた低金利で貸してしまったのです。
普通は銀行の利ザヤというのは調達金利から1%弱が費用でそれ以上取らなければ収益にならないと言われていますが、2.7%-2.2%=0.5% と銀行が赤字になる様な数字になっております。
(実際には長短スプレッドも利用しておりますので全く同じ事にはなりませんが、その場合には「銀行が金利上昇リスクを負っている事」になります。)
2.は1の続きではありますが、銀行としては銀行が負っている金利急騰のリスクを外す事が出来る事を意味します。
また、この金利上昇リスクを低減する為のスワップ取引(ヘッジ取引)を解消する事で銀行のリスク指標を改善出来ます。また、ヘッジがなされているのであればそのスワップ取引解約コストを借主に負わせる為に手数料でカバーします。
つまり、この取引は借主の為にメリットがある様で、その実「銀行のリスク収益性を上げて、リスクを低減する」為である事をご理解ください。
私なら20年期限前返済をせずにのんびり返します。もし急いで期限前返済をされたいのであれば手数料を彼らの為に払ってされたら良いかと思います。
(実は期限前返済も善し悪しです。期限前返済して土地建物があるからと言っていざという時に必ずお金を貸してくれるか分かりませんので。)
評価・お礼
メイにゃん さん
とてもわかりやすいご説明有難うございました。
銀行が赤字になる借り方をしている人たちに、今回の特別企画を紹介しているのでしょうね。
一見、低金利を見ると変動金利が魅力的に見えますが、やはりこのまま腰を据えてコツコツと返済していくのがいいのかもしれませんね。
皆様からいただいたアドバイスを踏まえてよく考えてみます。