小松原 敬(建築家)- コラム「失敗しない家を建てる時の基礎知識(2)」 - 専門家プロファイル

小松原 敬
富士北山の木で家を建てませんか

小松原 敬

コマツバラ タカシ
( 神奈川県 / 建築家 )
一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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失敗しない家を建てる時の基礎知識(2)

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失敗しない家を建てる時の基礎知識 2010-08-04 14:47

プロジェクトを完成させる為にもっとも必要なものは、資金とその運用です。当然、ある程度の目安はみなさん立てていらっしゃると思います。

しかし、実際には行く先々で用意している住宅ローンにそのまま乗っかってしまっている方も多くみられます。プロジェクトの手綱を握る人は資金の動きを握る人です。ここで、相手の用意したものに安易にのってしまうと、プロジェクトの手綱を自分以外のものに握られてしまいます。それによって自由な家造りができなくなってしまう方も往々にして見うけられます。

家造りをする時にはいきなり土地や建物を見に行くのではなく、 まずは銀行などの金融機関を見に行ってください。

ファイナンシャル・プランナーという結構難しい資格があって、これを取っている人は多いです。FPとも言いますが、これは個人を相手に貯蓄・投資・運用・相続、その他もろもろのお金にまつわるアドバイスをする資格です。残念なことに日本では、どこに属さない第三者的立場でいろいろな金融商品を分析してアドバイスしてくれるFPはあまりいないようです。海外では一般的な国もあるようですが、日本では独立した商売として成り立たないみたいです。それでFPを取る人は、銀行や保険などの金融業界に属している人が多いようです。

銀行の融資担当の窓口などにはそういう人もいると思いますが、基本的には自分の銀行のローンをベースにしたアドバイスしかしてくれません。住宅ローンも金融商品の一つなのです。また、住宅ローンを扱っている人(銀行のシステム)は、建築のプロセスにはまったく疎いという残念な事実もあります。


ですので、まずは住宅ローンという商品の比較からはじめてください。住宅ローンは商品の一つです。金融機関によって内容は違います。金利はもちろん、団信(生命保険)、繰上返済、手数料、各種優遇制度、審査の基準、これらを事前に調べてください。

例えば住宅金融支援機構のフラット35はどこも金利が同じだと思っている方も時々いらっしゃいますが、実は金融機関によって金利は自由につけて良いのでまったく違います。10年固定という特約をつける変動金利もあり、長期の安心感と変動のお得感の中間をとれるものもあります。今は金利が低いので短期の変動金利は非常に安いのですが、次に組むときにいきなり上がったりすることもあるので注意が必要です。手数料も固定のものと比率のものがあります。団信の保険料が金利に含まれているものと含まれていないものがあります。

金融機関も、都市銀、地銀、信金、労金、モーゲージ系ローン(例/SBIや優良住宅ローン等)などいろいろな種類があります。
今はネットに比較サイトなどもありますので、そうした所で目星をつけて実際に相談に行ってください。銀行は敷居が高く感じるかもしれませんが、意外に親切に教えてくれます。(たぶん/笑。信金などは特に)

それでどの位資金を用意できるか、返済額との関係、返済期間の目星をつけます。返済期間はなるべく短くしたいというのはわかりますが、なるべく長くとったほうが審査が緩くなります(1回の返済金額が減る為)。繰上返済も視野においてそういう条件も考えてください。
(ちなみに、これだけ長期で金利の安いローンは他にないので繰上返済するより運用したほうが良いなんて意見もありますが)


ここで大事なのは、中間金だったり、土地建物でローンを組むときのローン特約の金額、金消契約の方法です。
長くなるのでこの先は次回に。

 

 

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