こんにちは、今井淑恵です。

今回は、心温まる素敵なお手紙をご紹介いたします。

◆◆街で見つけた「きれい字」情報　 ～ 人生の節目に ～◆◆

我が家ではこの春、嬉しいニュースがありました。
高校三年生の息子が志望校に合格したのです。

有り難いことに合格を祝って、
親戚同様の小母から入学祝いを戴きました。

お祝いの中には一枚の便箋。
小母から息子に贈られた言葉が綴られていました。

｜おめでとうございます
｜人生の節目を良い結果で通り過されたことに
｜私迄胸のつかえがおりました
｜肉親の方もお喜びのことと存じます
｜人生長い人も短い人もありますが
｜節目々々の辛抱が多い人も有ります
｜腹立たしい時ラケットを持ち
｜勇気を奮い出し良き人生を歩んで下さい
｜私の思いです



小母は、大正１５年生まれの８４歳。
実直で努力家、とても義に篤い人です。

戦争の時代も経験し、
病気の親をかかえ貧しい生活のなか
懸命に生き抜いてきた実に素晴らしい方で、
私の尊敬する一人です。


小母の言葉は深く心に染みいるものでした。

短いながらも、力づよい筆致は
彼女の歩んできた道を思わせるものだったからです。

息子にはまだ言葉の深さは実感できないかもしれません。
しかし長い人生、いろいろなことがあるものです。
さまざまな試練と遭遇してゆくなかで、
おいおい分かってくれることでしょう。



言葉は、人それぞれの経験によって味わいが違ってきます。
同じ人でも、人生のどのステージにいるかで変わってくるものです。

私もいま感じていることと、あと１０年経ってからでは、
心に感じるものが違うことでしょう。


８４歳という高齢にもかかわらず、
一字ずつ心をこめて書き綴ってくれた言葉には、
尊い心と、人生の奥義が刻まれています。

将来大人になって、さまざまな試練に出会うとき、
小母の言葉は、どれほどか息子を勇気づけてくれると思います。


勇気を与えてくれる言葉、本当に有り難うございました。

「心を書き綴り、贈る。」

大切にしたいことの一つです。

☆★☆ 次回は「ことのは探訪　～青柳（あおやぎ）～」

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