アルコール依存症の程度について。
心と体・医療健康 心と体の不調 2010/06/23 13:0861歳になる私の父の事ですが、ほぼ毎日発泡酒350ml1〜2缶と25度の焼酎をストレートで3合以上飲みます。
父は契約社員として普通に通勤してはいるようですが、私の見た限りではシラフの時には常に手が小刻みに震えており、うつろな目で苦しそうにため息をついているような状態です。
一度飲んでしまうと昏酔状態になるまで歯止めが利かない状況で、病院から(依存症とは関係のない)薬を処方された時でも平気で酒と一緒に飲んでしまいます。私は「薬と酒を一緒に飲むと危ない」と止めるのですが両親ともに薬の危険性に無理解なので言っても聞こうとしません。泥酔状態で入浴することもあるので入浴中の事故が心配です。(今は薬は飲んでいません)
もともと父はかなりの神経質でなにかとストレスを溜めやすい人で、アルコールと関係があるかはわかりませんが先日勤務中に狭心症の発作を起こしたので早退して病院に行ったとのことでした。父の両親(私の父方の祖父母)は私が生まれる前にどちらも60歳くらいで病没したと聞いています。
本人は「酒が無いと生きていけない」とよく言っていますが同時に「誰にも迷惑をかけずポックリと死にたい」とも言っています。私の母も無理に父の飲酒を制限しようとはしません。
これは本格的に治療が必要なレベルでしょうか?
hizzaleさん ( 秋田県 / 男性 / 28歳 )
悪化させない(進行させない)サポートが必要です
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カウンセラーの見波です。
昏睡状態になるまで飲んだり、泥酔状態で入浴したりと、ご家族としては不安が尽きない状況であることがとてもよく伝わって参りました。本当にご心配なことと存じます。
アルコール依存症は、個人の生活、仕事などの社会生活、身体を蝕むなど支障が出ている状態ですので、治すためには「完全断酒」以外にありません。ご相談のケースでは、今現在仕事は普通に通勤されており、周囲に迷惑をかけているなど支障が出ている状況ではないようですので、受診の緊急を要するケースではないかもしれません。しかし、放っておくと進行する可能性もあります。また、身体への配慮も十分にしなければなりません。
このケースで重要な点は今の状態より悪化させない(進行させない)ことだと思います。
その上で、お酒を飲む事が悪いことではなく、悪いことは、その量と、入浴の仕方、服薬時の飲酒、などの行為だという区別をしっかりと理解し、守ることが大切ではないかと思います。
そのために、進行させないための具体的なサポートとして、
1.1日の飲む量を、お父様が納得できるように一緒に決める
・昏睡状態や泥酔状態にならない量にする
・身体への影響も考慮する
・お父様の「酒がないと生きていけない」気持ちにも配慮する
2.飲酒の前に必ず入浴を済ませる(習慣化させる)
3.服薬がある場合は、医師に確認を取り、適切な方法を考える
4.飲酒量を減らせるように本人の心理的な負荷を軽減する
・家族が今の辛い状況や過去の辛い思い出などを傾聴する
・辛さが軽減して、飲酒に頼らない気持ちを作ることが重要
5.お父様の同意の下、決めたことを守らない時には、時には毅然とした態度を示す
6.更に改善傾向がなく、いつまでも守られない場合
・家族会やAA(匿名依存症者の会)などの助けを検討する
・カウンセリング、精神科受診を検討する
・守られなければ上記のことを検討することも、事前にお父様にお伝えする
これらを進めるにあたり、お父様のことが本当に心配であること、お父様のために家族一緒に皆でやって行こうという、ご家族の方々の思いがお父様に伝わることが大切だと思います。
その人の思いが伝わり続ければ、人はそれに応えようという意識が必ず芽生えてきます。これがスタートだと思います。