青砥 浩史(モータージャーナリスト・インストラクター)- コラム「今だから運転(操作・操縦)のプロを考える」 - 専門家プロファイル

青砥 浩史
自動車の運転を理論的かつ社会的に解説できるインストラクター

青砥 浩史

アオト ヒロシ
( 千葉県 / モータージャーナリスト・インストラクター )
モーターワークス 
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今だから運転(操作・操縦)のプロを考える

- good

2019-09-16 11:25

電車と大型トラックが踏切で衝突した事故。報道でしか知りえない情報が多かったので不明なことばかりです。ただしトラックの運転手、電車の運転士ともにプロとして最善を尽くしたか否かには疑問が残ります。この事故の報道を見ていて、2005年(平成17年)4月に起きた「JR西日本福知山線脱線転覆事故」を思い出しました。あまりにも被害が大きく悲惨な事故だったため、事故詳細の多くが報道され、様々な証言や検証があった中で私が専門家として出した結論がありました。

http://www.driverlife.net/rail.html

亡くなった電車運転士の尊厳はもちろん、電車運転士を職業とする多くの方々への配慮からなのか、本当に検証できなかったのかは不明です。当該電車のコーナリング性能が間違いないことを前提にすれば、この推測は核心でしょう。私が数十年に渡って行ってきたライフワークは自動車運転技術であり、電車を運転した経験はありません。それなのに偉そうな分析が出来ることには理由があります。

運転技術の多くは才能と精神力を要します。才能があっても精神力(怖さに打ち勝つ冷静さ)が必要なので、足りない才能は訓練でカバーするのです。様々な方法で訓練を続けてくると、ある結論に到達します。教えるための高度な運転技術を要するのは当たり前、それに加えて明確な理由を提示して訓練方法を提示すること。精神力は訓練で身につけた自身に裏打ちされますから、訓練がきちんと出来ないとダメなのです。明確な理由とは理論です。理論は理屈ではありませんから分析が必要になります。私は大学時代に理系だったことが幸いし、通常の運転講習では求められる機会の少ない分析力を身につけました。

身につけた運転技術と分析力、モータースポーツで学んだ精神力を生かすことを目的に「ドリフトレッスン」という名の、本物のドライビング訓練を行うために、2009年に南千葉サーキットを買収して始めたのが「ドリフトレッスン」です。素材はリヤ駆動車によるドリフト導入レッスンですが、フロント駆動車、四輪駆動車を問わず、モノに頼らない本物の運転技術を身につけたい方々が通っています。ドリフトは運転技術の一部に過ぎませんが、素材として最も適切な運転方法として利用しています。また、本当のドリフトというのはリヤタイヤを滑らせるという単純なことではありません。運転技術の基礎のない方は下手なドリフトしか出来ません。私が皆様に身につけて頂きたいのは日常でも役にたつ運転の知恵とスキル、目指して頂きたいのは上級ドライバーです。

http://www.minamichibacircuit.com/d_short/index.html

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