アートツーリズムの聖地“直島”の法則 - 地域活性化・町おこし - 専門家プロファイル

山田 祐子
株式会社井門観光研究所 代表取締役
旅館・民宿プランナー

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アートツーリズムの聖地“直島”の法則

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~はじめに~

こんにちは。山田祐子です。

東日本大震災から一年。
観光が果たす役割は、ますます期待されています。

私の仕事は「元気なヒト・宿・地域」を応援してニッポンの観光をイノベートしていくこと。

このコラムでは、それ面白そう、それ食べてみたいな、その景色見てみたいな、その人に会いに行きたいな、というような楽しい気持ちになって「新しい世界に出かけてみる」キッカケになってもらえれば嬉しいです。

 第一回目は、「アートツーリズムの聖地“直島”の法則」をご紹介しましょう。

入浴年齢が日本一若い?!銭湯

温泉地の公共浴場のアイドルといえば近所のオバアチャンたち。ところが、ここではクリエイター風の20代女子たちが主役です。

その名は、直島銭湯 “I ♥ 湯”。

原色使いが色っぽい新宿風の風貌に、浴室に入ると“パオーン”と巨大な像がお出迎え。ヒーリングミュージックが響き、鮮やかな熱帯植物が咲き、脳ミソまで温まってきそうです。

オリジナルグッズだって豊富。ケロリンもビックリの桶、浴用タオル、お風呂セット。私は、番台に座るお母さんが着るTシャツの色違いを手に入れました。

この銭湯を出がけているのは、アーティスト・大竹伸朗さん。ベネッセが取り組むアートプログラムの一環です。館内は撮影厳禁なので、詳しくはホームーページをご覧くださいね。

http://www.naoshimasento.jp/

その二、 同じカップルとよく出会う!?

直島にはカップルが多いです。感性を共有することで愛情を確かめ合いたいのでしょう。

直島銭湯でこんにちは。地中美術館でこんにちは。ホテルのレストランでこんにちは。帰りのフェリーでこんにちは。
実に同じカップルに出会うのです。

島といっても、目指すは美術館があるベネッセアートサイトと家プロジェクトがある本村エリアがほとんど。それに、便利な町営バス(乗車代100円)があるから、乗り合わせることも多いです。

直島に行った後は、フェイスブックのお友達も増えるかもしれませんね。

その三、 案内板はなし!?

これだけの観光客が上陸してくるのに、案内版というものが多くありません。でも、誰も文句を言う人がいませんね。景観を守るという意味もありますが、もう一つは「セレンディピティー」。感性のままに出会った偶然を楽しんで欲しい、というメッセージが込められています。

とはいっても、観光協会が作成しているマップを忍ばせていれば安心。とても分かりやすくて、時刻表まで載っている、利用者の立場にたった「優しいマップ」です。

その四、 7分に一回!!

順々に灯される「〇〇◯ AND DIE   〇〇◯ AND LIVE」のネオンアートが50通り。

◯にはそれぞれ、人間の欲が入ります。

そのネオンが一同に輝くのは、7分に一回。そしてまた、元の通りに順々に灯される。

蝉の声が聞こえてくるかのようです…。

ベネッセミュージアム内、ブルース・ナウマン「100生きて死ね」。
http://www.benesse-artsite.jp/benessehouse-museum/portfolio.htm

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