現代仏壇がNYに進出。(20) - コラム - 専門家プロファイル

上田善隆
オフィスゼンリュウ 代表
京都府
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現代仏壇がNYに進出。(20)

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現代仏壇を買ったお客様からニューヨークに出店してみませんかという誘いを受けました。名古屋のお客様で電車の額面広告を大阪に来たときに見つけ、気に入り買われたアマチュアカメラマンでたくさんの写真コンテストの受賞歴をお持ちの方でした。その方がNYで個展を開き、イベントプロデューサー(日本人)に現代仏壇の話をしたというのです。そしてそのプロデューサーが現代仏壇のホームページを見つけ、カタログを手に入れ、興味を持ちました。現代仏壇のデザインが素晴らしく、しかも機能的で世界の一流家具と比べても引けを取らない、いやむしろ細部にわたる手の入れかたはすごいというのです。これだけ褒められれば、悪い気はしません。社長と3人でNYに視察に行くことにしました。NYの供養風景を研究するという目的で。2004年5月のことで9.11の事件から2年半が経っていました。 出店候補の場所は、マンハッタンのチェルシーというところです。倉庫街で現在現代アーチストがたくさん住みつき、個展を開きこれからこの街は発展していくところです。倉庫街と言っても日本のような小さな倉庫ではなく、10階以上の煉瓦の建物が数百も並んでいるところです。昔倉庫街だったSOHOがにぎやかになり発展しすぎたために、家賃が高くなり、アーチストがチェルシーに移り住みつき始めたのです。

このチェルシーに行く前に私たちはまず、9、11の現場、WTCの跡地を見に行きました。なぜそこを先に連れて行ったのかわかりませんが、プロデューサーが気を利かせて、供養ビジネスに取り組む私たちにその現場をまず見せたかったのかもしれません。この時点で私たちはまだ出店等到底無理だと考えていました。

9.11の現場には日曜日でもあったので多くの人がフェンス越しに現場を見ていました。中には泣いている人もいます。フェンスには花束がかけてありました。現場には壊れた建物の残骸でちょうど十字架のカタチをしたものがそのまま残され、それがモニュメントになっていました。何千人もの人々が一瞬に亡くなったのです。おごそかな湿っぽい気分にはなりませんが、やはり背筋をピンと張ってなければならないピリピリした感覚が体中から沸き上がります。上空を見上げました。確かにあるべきはずの建物がなく、ぽっかりと不自然な間の抜けた空間が広がっています。近くのバッテリーパークには、事故で犠牲になった十数名の消防士をたたえるモニュメントがあり、そこには千羽鶴が飾られ、火が焚かれ花束がおいてあります。被害者を救助した近くの病院の駐車場のフェンスにも花束と星条旗、そして思い思いにPeaceをテーマに描いたメッセージのタイルがずらりと並んでいます。これがアメリカ人の供養風景なんだと思いました。日本のような形式張ったルールはありません。

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