カンニング行為で人は強くなる！？

私は少し前までセミナージプシーのようなことをしておりました。

あれこれと面白そうなイベントやセミナー・講座を見つけると参加して…。

結果、何が得られたかと言うと、何も得られてはいませんでした。



と、それに気付くまで数年かかったんですね。

どういうことかと言うと、次のようなことです。



ビジネスから自己啓発まで様々な講座がありますが、講座に行く多くの人は、より良くなりたい…という願望を持っています。

その「より良く…」というのは、能力・お金など、今の環境を変えようとするものが多いです。



じゃあ、環境が変わると幸せになれるか…というと、そうではありません。

いくら新しい技術を身に付けても、生活が裕福になっても、自分の受け止め方が変わらないと幸せにはなれません。

よく心理学などでも言われることですが、その根本がわかっているようでいて、実のところわかっていないんですね。



誰か成功者が行っている方法やコツを聴いても、自分の受け止め方が変わらないことには何にもならないんです。

受け止め方を変えるコツ…というものを聴いたとしても、自らの潜在意識から変えない限り何も変わらないんです。

潜在意識を変える方法…というものを聴いたとしても、答えを求めるだけの気持ちでは潜在意識は付いてきてくれないんです。



今ある講座だけでなく、多くの先人達も素晴らしい教えを残してくれています。

その教えを学ぼうとするのは、決して悪いことではありません。

ところが学ぶポイントが間違っていると何にもならないんですね。



先人達から学ばなければいけないことは、その教えに至った経緯です。

答えに至る経緯というものは、数学の公式のようなものです。

「こうだからこうなる…」ということを理解しようとせず、それが結論なのだと、先人達が出した答えだけを丸暗記しようとします。



結果、どうなるかというと、少し問題形式を変えられると問題が解けずに嘆くことになってしまうんですね。

先人達の答えを覚えるだけの行為は、ただのカンニングにすぎません。

答えを見られた人が可哀想なのではなく、不正を行った人が何も得られないことが可哀想なんです。

まあ、自業自得なんですけどね…。



教えに至る経緯を学ぶには、自分で体験するしかありません。

勉強を継続することで初めて公式が身に付いていきます。

その本質を理解していないので、答えだけを求めて、勉強の出来る人達のところに足を運ぶわけですね。



成功する方法を聴きに行ったり、誰かの良い話だけを聴いても何にもならないというのは、こういうことです。

誰かの成功体験というものは、その人自身が体験して身に付いていったものです。

だから、体験した人にしかわからないことなんですね。



ちょっと話しを聴いただけでコツや本質を理解しようなんて無理な話しです。

それこそ、通信教育で空手を学んで強くなろうとするようなことです。

少し学んで強くなれないからと、別の通信教育でテコンドーを習っても何も変わりませんよね？



それらの教材があるから強くなるわけじゃないんです。

日々、鍛練を続けていくことで強くなっていくんです。



より良くなりたいと思うことが悪いことではありません。

今の環境を変えようとすることが悪いことではありません。



ただその前に、自分の心を変えないと何もならないんです。

実践していかないと身に付かないという事実があるんです。



テクニックだけ学んで上達するなんていうことはありません。

ドラえもんの道具のような美味しい話はどこにもないんですね。



その本質に気付くと、自分の内に目がいくようになるんです。

外に答えを探しに行くことはなくなります。

事実、私はそれを理解してから一切の講座に行くことはなくなりました。



自己啓発が悪いわけではありません。

自分を成長させようとする思いは素晴らしいものです。



大切なのは先人達の教えを聴いて実践していくことです。

答えに至る公式は人それぞれ違うので、自ら経験していくしかありません。

そして、テクニック的なものを求めないことです。

自分の外に何かを求めるのではなく、自分の内を見つめて、背負っていた余計なものを捨てていくことが大切なんです。



あなたは答えを探し回るだけのセミナージプシーになってはいませんか？(^_-)-☆

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