調子に乗る
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2006-11-30 00:00
出掛けには必ず、母親にそう言われていた。子供の頃からズーッと。
だから「調子に乗るな」という言葉は「車に気をつけるんだよ」と同じくらいの、
当たり前の言葉だと思っていたが、どうやら世間では違ったらしい。
幸か不幸か、僕は褒められて育った。
「おまえは手先が器用だねぇ」
「おまえは外で遊ぶのが好きなんだねぇ」
「おまえは本が好きだねぇ」
「おまえは頭の回転が速いね」
「おまえはいつも泥だらけだね」
「おまえはオモシロいねぇ」
そういえば、否定的なことは言われた覚えがない。
それ故のびのびと育ち、同時にお調子者にもなっていったようだ。
『目を話すと調子に乗ってすぐアホな事をしでかすタイプ』
これには僕の子供時代を知らないカミさんも、膝を打つ。
「かっかっかっかっか、”調子に乗るんじゃないよ”ってあなたにピッタリの言葉だよ!!
あなたの墓石に彫る言葉はもう決まったねっ!」
僕の事をけなす時のカミさんは、どういう訳かこの上なくイキイキして、輝いてすらいる。
ちなみに、ウチのコドモは僕の性格を全面的に受け継いでいる。
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このコラムの執筆専門家
- 須永 豪
- (長野県 / 建築家)
- 須永豪・サバイバルデザイン
響きあう木の空間
森や山と人、地球が健全に回っていく様子を見届けたい。 木を街に届け人の営みに森をもたらし木が、森が、地球が、生命が、人が、そして星々や宇宙までもが響あいはじめるそんな木の建築空間宇宙の意図が起動する響きあう木の空間をつくろう