そのクライアントが、古くなった一戸建ての家に住む母親を近くのマンションに呼び寄せ、その最上階をスケルトンリフォームすることになりました。
光が丘のチークハウスのクライアントからは、これからの人生を自分の心地よいと感じる空間で、不自由なく暮らしたいとの要望。
クライアントが趣味でつくる置き物が映えるよう、仕上げにはチーク無垢材や漆喰、大理石などの質感の高いものを採用し、重厚かつ高級感のある落ち着いた空間に仕上げました。
夜は、間接照明により部屋全体が柔らかく照らされ、ゆったりと寛げるそうです。
クライアントが高齢なことから、「バリアフリー」も重要なテーマでした。
これまでは2階建ての住宅で階段の上り下りが困難だったようで、マンションのフラットな空間というのも、今回の計画の重要な要素でした。内部の床の段差は極力なくし、主な建具も引き戸とし、手摺も適宜設置できるよう、壁の作り方に配慮しています。
また、マンションの最上階で夏場に室内が暑くなる恐れがあるため、天井裏に断熱材を入れ、温度環境のバリアフリーも目指しました。
このようにして、コンパクトでバリアフリーな空間が、子世帯と味噌汁の冷めない距離に実現しました。
これから数回に分けて、この光が丘のチークハウスをご紹介していきますので、ぜひご覧いただければと思います。
村上建築設計室