社会人の学び直し(リカレント教育)はどうあるべき? - 中高年とシニアの転職・就職 - 専門家プロファイル

ヨシダケイスケ
はたらくちからラボ 代表
東京都
キャリアコンサルタント

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閲覧数順 2024年05月01日更新

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社会人の学び直し(リカレント教育)はどうあるべき?

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政府が今月18日に決めた「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太の方針)では、日本型雇用を抜本的に見直す考えが強調され、社会人のリカレント教育(=学び直し)を強化し、兼業・副業・起業・転職を支援することが表明されました。

 

---以下引用-----------------------------------------

「▽年代・目的に応じた効果的な人材育成に向け、財源のあり方も含め検討し、リカレント教育を抜本的に強化する。企業を通じた支援のみならず個人への直接給付も十分に活用されるよう、教育訓練給付の効果検証により、その活用を推進する。」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA091WG0Z00C21A6000000/

---以下終わり-----------------------------------------

 

私は前職を続けているときに社会人大学院に入学して、働きながら自費で2年間経営学について学び、MBAを修得しました。また退職してから、キャリア教育の専門性を1から身につけるために専門実践教育訓練給付金を活用してキャリアコンサルタントの資格を取得しました。つまり、「働きながら学び直し」と「辞めてから学び直し」の2種類の学び直しを経験したことになります。

 

今回の「骨太の方針」では、前者の「働きながら学び直し」を重視していますね。

 

私の経験をもとに考えると、もちろんどちらの学び直しも生易しいものではありませんでした。

「働きながら学び直し」のときは会社の仕事が忙しかったので、1日の睡眠時間は3〜4時間しか取れませんでしたし、休日もほぼずっと勉強している環境でしたから。

しかし「辞めてから学び直し」の方が、いかに生産性の高い仕事をするかとか、どうやって人脈を築いていくかということを深刻に考えましたし、起業することに本気になれたように思います。

 

「働きながら学び直し」は、会社からの費用補助がなくても現状の仕事の取り組み方の改善や社内での昇級昇給を目的にすることが多いように思います。実際にそれが達成されて高評価につながることが多いので、兼業・副業・起業・転職からは遠ざかってしまうように感じます。

 

私が退職を決意したのは、その学び直しの結果というよりも、それから数年が経過して、自分の仕事観が変化したことによるところが大きいように思います。そしてそのときは、新たな学び直しについて考えるにあたり、まずは会社のしがらみを切り離して、自分がやりたいことに専念できる環境をつくるところから始めなければならないと考え、退職から始めたわけです。

 

骨太の方針に掲げられているように、「時代に合わなくなった企業組織や働き方、人材育成のあり方など、社会全体の仕組み・構造を転換し、ポストコロナに向けた動きを一気に加速する」ためには、「働きながら学び直し」よりも「辞めてから学び直し」に対する支援(資金面やキャリアコンサルティング)を手厚くするほうが効果的ではないかと考えます。

 

皆さんは、どのようにお考えになりますでしょうか?

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