「ケミカルピーリング」でネットで検索すると、いろんな情報が出てきませんか? 似たような効果がかかれてあるわりに、使う薬剤は美容皮膚科さんによって違ったりして、どれがいいのか迷ってしまったことはないでしょうか。
ケミカルピーリングで使う薬剤にはいろんなものがあります。
医療機関で使われるのは、一般にこういった薬品です。
・グリコール酸
・サリチル酸
・トリクロロ酢酸
・フェノール
上から順にだんだん作用が強くなっていきます。ピーリングに使われる薬品はそれぞれ、浸透する深さが違うのですが、一番下のフェノールは、なんと皮膚がんを剥ぎ取ってしまうほど、皮膚深くまで浸透するんですよ
美容目的のピーリングで一番古くから使われているのは、グリコール酸です。グリコール酸は表面のあたりにしか浸透しないため、非常に使い勝手がいいからです。
また、グリコール酸のメリットは殺菌作用があること。なので、ニキビの治療に特におすすめです!
ニキビの原因のひとつは、皮脂が毛穴につまってしまうこと。皮脂腺は毛穴の中にあり、皮膚の表面や毛穴の中に古い角質などがあると、分泌された皮脂の出口をふさいでしまうのです。ピーリングで余分な角質を取り除くことで、つまりをなくして、改善させます。
皮膚科学会のガイドラインによると、2週間に1度くらいの間隔をあけて、中程度のニキビならだいたい6回くらい、重症でも10回やればずいぶん効果があるとされています。
ちなみに、グリコール酸によるピーリングは、エステティックサロンでも行えるのですが、使えるのはPH3.0以上で濃度が10%以下と制限があります。そのため、効果が出るまでに長い時間がかかってしまいます。
医療機関では、エステよりも強い濃度を使用することが可能です。
やはり、しっかりとした効果を求めるには、医療機関が一番だと思います。何より、皮膚の診察ができますので。
次回は、ニキビ以外にどんな症状に効くのかをご説明しますね!
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このコラムの執筆専門家
- 蘇原 しのぶ
- (東京都 / 院長 皮膚科医)
- しのぶ皮膚科 院長 院長
皮膚科医だからこそ提供できる質の高い美容医療を
皮膚科・皮膚外科歴15年。 ヒアルロン酸、ボトックス治療に造詣が深い。 オールアバウト美と健康のガイドでもあり、執筆、テレビ、ラジオ、などのメディア活動も精力的にこなしている。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医。