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舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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対象:文化・芸術

大園 エリカ
大園 エリカ
(クラシックバレエ教師・振付家)
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(クラシックバレエ教師・振付家)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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物事を深く見つめる視野

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今回お届けするのは、何かここの所の私のコラムのテーマにも通ずると思えた、非常に興味深い記事でございます♪

(^^✿

 

今の世の中は、物事を表面的にしか見れなくなっている人達の方が圧倒的に多いのですが、このマドモアゼル愛さんという方のものを観る時の視点や視野は、

 

そういった方達に取っては「違った角度でものを見る」という訓練にもなるのではと思います。

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

マドモアゼル・愛 オフィシャルブログ「水瓶座時代」より

 

 

 

ルーティンしかやらない

 

日本は沈んでいっているという意見が多くなっています。私もそう思います。まず、産業や経済を支える企業活動が低下しています。原因は色々あるでしょうが、経営者及び上位の立場の人の考え方に、合理性が行きわたっていることがあります。

 

合理性、いいじゃない、、、とは一面の見方で、最終的に本当に利益につながるかつながらないかは、目先だけではわかりません。ただ目先という意味では、合理性はこれまで非常に有効でした。どの企業も合理化を目指し、無駄な作業を省き、無駄な賃金は払わない、、、なので企業の利益は増大したことは確かです。

 

しかし失っていったものも大きく、失ったものの影響がこのところ急激に出始めており、ついにどうにもならないところまで来ているように感じます。

 

企業はリストラと合理化に励み、人員管理やマニュアル化をすすめました。無駄はなくなりましたが、働く人はルーティン以外やらない状況が生じています。ルーティンさえきちんとこなせばうまく行く、、、という考えを上層部は持っていますので、管理を強め、ルーティンを着実にこなす事に主眼を置きます。

 

その結果、アルバイトの人や不定期従業者にも、非常に高度な作業内容を求め、その管理があたかも仕事のすべてかのように思っています。私たちが冷徹に考え抜いたシステムに落ち度などない、、、、それを確実にルーティンとしてこなしてさえいれば、我が社は儲かるのだ、、、、という姿勢です。

 

しかし、現場で働く人は人間ですので、体調の変化もあればモチベーションの変化も時にあって当然です。ルーティンを果たすという管理面からは、働く人を人間であるよりも機械として見なした方が簡単ですので、人間ではなく労働力として考え、どうしても冷たい企業運営になっていきます。またそうした冷徹な方式に見合う人のみが出世することになり、まるで冷徹城のような企業組織が乱立することとなりました。

 

それで儲かればまだしも、これからまるで儲からなくなることが理解できていません。人に冷たい企業はこれからダメになると思います。理由は簡単です。安い報酬で目いっぱい高度な仕事をさせる、、、それによる利益構造はもろくはかないためです。

 

労働力、すなわち人はすぐに使い捨てになります。交代人員はいくらでもいると企業は考えるでしょうが、果たしていつまでその強気姿勢は持つでしょうか。

 

ある時点を越えるとフェノールフェタレインの色が一瞬にして変わるように、酸性が中性へ、中性がアルカリ性へ変わる瞬間があると思います。それは働く人の意識の変革かもしれませんし、さらに具体的に言えば、働くと損するとの意識が人に芽生えた瞬間です。

 

こき使われて安月給で働くより、家事をしていた方が得、畑で野菜を作った方が得、、、という臨界点を人はそれぞれにどこかで見つけることになると思います。どうしても現金収入が必要であるとの立場を見越して企業サイドは強気ですが、確かに現金収入がどうしても必要な私たちは弱い立場ではあるでしょう。

 

こうして、仕方なく働く人々の群れが社会全体を覆うことになっているわけですが、そうなると高度のルーティンを守る労働と報酬のバランスになんだかおかしいな、、、と感じる面が増大します。すでにそれは起きています。外食産業でのアルバイトさんの下劣な写真事件が相次いだことを見ても、現場で働く人のストレスは大きいことは間違いありません。

 

企業サイドはそうしたものも、アルバイト個人の資質の問題として処理します。上層部がバカばかりになってしまっているので、仕方ないのでしょう。なぜバカなのかというと、こうしたアルバイトさんの行為は、高度なルーティンと安月給の間で生じた出来事であるとの視点がないためです。

 

さらに言えば、こうした問題を起こす人のやる気を使えば、おそらくその企業の上層部の人以上の働きをした可能性がある人だったはずです。

 

異才や浮き上がりを許さない企業上層部。個性を使えないルーティンワークで固めれば、反発しない人は、最低のルーティンでしか働かなくなることは明白です。それも上層部が気づかないように。見えないところで。そのことが企業利益を圧迫し出したことにまだ気づいていません。

 

下劣な写真事件も、上層部の働かせ方の問題でもあるとの視点を持てば、どんなにかアルバイトさんたちの溜飲も下げられたでしょうし、社会へ与えるインパクトとして、数十億円以上にあたる企業PRにつながったはずです。

 

それを一個人のアルバイトのせいにして、損害請求までする、、バカ丸出しです。対応次第ではせっかくの企業イメージを数段アップできたのに。しかも無料で。そうした上層部にはおとがめがない、、、、そうした時代になってしまったということでしょう。

 

政治もまったく同じやり方ですので、大企業と政治は結びつき、何もしないで政府と一体となった政策さえしていれば、ルーティンだけこなしていくだけで利益が上がる、、、その安泰路線にデンと着地したまま動かなかった大企業。お陰で世界に負けだしています。政府自体もやっているフリだけの印象商売そのもの。

 

どの企業も利益の根幹を支える現場に目をやらず、上からの管理でどうにでもなると思っていたことのツケが訪れています。何が起こっても、自分は間違っていない、、、という東大思考しかできない人ばかりですので、何が起きているかも理解できずにいる。なのでダメになるばかりなのです。

 

現場で働く人達が、ルーティンしかやらない、、、しかも最低のルーティンしかやらない、、、見えない部分では無責任になっていく、、、

 

仕事には作業と生み出す仕事がありますが、今の日本は作業のみとなっています。作業のみの仕事は管理と一体となり、下と上がバカ丸出しの一体感をつくっていますので、そこから抜けきらない。

 

下には不満がたまりますので、時間が立てばたつほど、ルーティンのみ、、、ルーティンを取り締まる管理もルーティン化していきますので、結局はごますり的なものに対してだけは良い顔をして、管理体制すらゆらいでいく。上にはびこる、ここだけ金だけ自分だけ。

 

日産のゴーンさんを追い出した次は、追い出した社長自身が不正を働いていたと内部告発にあっている。まさに上記の構造を教えてくれています。こうしたことの崩壊がこれから始まるのです。大企業、国家にまでこれは及びますので、個々はそれぞれの生き方を考え、実行していく以外にありません。

 

まずは個々の意識改革からでしょう。人が生きていくことは実は難しいわけがないのです。難しかったらとっくに人類は滅んでいます。大昔や太古よりもずっと発展した今の人類が昔よりも生き延びることが難しくなっているわけがないのです。

 

まずは、意識改革だと思います。お互いに未来を見つめて行きましょう。

 

 

 

 

 

私は世間一般で良く使われる「仕事とは、そういうものだ」という思考停止の裏にある、或る種の"人間を奴隷化する為の洗脳"に気付かない人達の方に、或る種の怖さを感じます。

(^^;;

 

 

 

仕事場を「自分の人生の最大の大舞台」にされておられる人と、仕事は「自分の人生でやりたい事をする為に必要不可欠なもの」と捉えておられる人とでは、ものの受け取り方も見方も、全然違う視野になって来ると思います。

 

仕事場が自分の人生の最大の舞台となっている方々に取っては、その仕事場が唯一自分の存在価値を持てる場所である為に、そこにしがみ付いて気持ちに余裕がない人も多く、故に実に嫉妬深い人間を多く見ますし、

 

そういう人達は、常に自分のポジションを脅かされはしまいかと、ビクビクしながら生きていたりして、新入りが入って来る度に、パワハラ的で高圧的な態度で自分の存在をアピールする様な先輩になったり、自分の子分になれそうな人だけを可愛がるという人間が多いのではないでしょうか。

( ・・) …

 

でもそういう方達は、必然的に権威主義というものを好みますから、自分の権威を他者に示す為に、或いは自分のストレスから、自分より下の立場の者に対して"悪質な嫌がらせ"という「パワハラ」という行為に及ぶのだと私は思います。

 

人によっては「良くそこまで考えられるなぁ!」と驚く様な、誰にも気付かれない様な方法で陰湿な嫌がらせ行為や捏造工作を執拗にされる病的な方も実際にいらっしゃいますから、人間とは怖ろしや!(笑)

\(◎o◎)/!

 

 

 

一方「仕事とは、自分のやりたい事をして人生を楽しむ為に不可欠なもの」という方達は、人生というものをより大きな視野で捉える事ができていますし、

 

自分のやりたい事(=本来の才能を生かせる場所)や使命は別にあるという方も多い為、誰かをライバル視したり競争する必要もなく、ただ自分に与えられた仕事に対して、自分なりのベストを尽くすという事しかないのですよね~。

 

なので、仕事場でひっちゃきになって「こんなに仕事ができる私!」を誰かに誇示する必要もないですし、他者が持つ才能に対して嫉妬したり劣等感を持つ事もないのです。

( ・・) ~ ☆彡

 

 

 

いずれにしてもパワハラが横行する様な会社や組織というのは、権威主義を好む上司がそういう世界を築いて来たという歴史を持つ為なのでしょうか、

 

そういうものに対処しようとする事は、自分達がして来た事も同時に問われる事にもなるからなのか、決して本気で改善しようとは思わないのでありましょう。

 

パワハラや人格否定という人権に関わる事が実際現場で起きていても、売り上げという数字の為に「現場が上手く回れば良い」が常に優先される為に、必然的に隠蔽体質に成るのも必至、故に働き手の人間らしい心が失われて行くのも当然でありましょう。

(・。・;

 

 

 

そういう職場では、まともな感覚を持った人は長続きしないのは当然で、そういう心無い現場で最初は可愛がられたり重宝される人も、

 

結局は「自分はそういう権威主義の人達に良い様に利用されて、便利屋になっているだけに過ぎない」という事に気付くのでありましょう。

 

そういう職場では、「犠牲的精神を持って奴隷的に働く事」が美徳という様に働き手を洗脳するのですが、賢い人間は「自分が蔑ろにされている」という事に気付いて行きますから、

 

「自分の為の使い勝手の良い子分」として可愛がって来た人間に、結果的に裏切られる事になる事も多いというのは、昔からのお決まりのパターンでもありますね。

 

「人格を蔑ろに軽んじられた人間は、忠誠心を失う」という事で、「自分を大事にしてくれない職場」として見切りを付けられても、それは仕方ないバランスであります。

"(-""-)"

 

 

 

ちなみにそうしてそういう職場に残った者同士では、ここぞとばかりに「役に立つ自分」をアッピールできますし、それ故一時結束は固くなり、そこからエネルギーを得る事はできるでしょうけれど、

 

結局自分達が教えて来た事は水の泡になり、人がいなくなった分、自分達の仕事がハードになる訳ですから(新しい人が入っても、又一から教えなくてはなりませんし)、

 

そのモチベーションは、一体いつまで持続可能なのでありましょうか…?

( ・・) …

 

 

 

 

 

               

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舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年