顎や顔の神経麻痺、神経因性疼痛 - 虫歯治療 - 専門家プロファイル

佐々木 研一
医療法人社団渉仁会佐々木歯科・口腔顎顔面ケアクリニック 理事長・院長
千葉県
歯科医師

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対象:一般歯科・歯の治療

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顎や顔の神経麻痺、神経因性疼痛

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神経麻痺
 私は30年間主に口腔外科の治療に携わってきました。東京歯科大学口腔外科顎教室に10年、千葉県鴨川市にあります亀田総合病院口腔外科部長として14年勤務。現在は千葉県館山市で口腔外科を中心とした入院施設、全身麻酔設備を有する歯科診療所を開設しています。
私が特に傾注した疾患は口腔癌、末梢神経再建、関節突起骨折、顎変形症(パラレル法)、顎関節症(バルーンパンピング顎関節内視鏡手術、佐々木式:S-スプリント)、唾石(唾液腺内視鏡)などがあり、私が考案した手術法や治療法も4つあります。現在でも私の診療所で継続中です。
 また、1984年顔面神経に関する研究で歯学博士号を取得、口腔外科の専門医で指導医の資格を取得しました。大学卒業後すぐに大学院に進みましたので、末梢神経麻痺特に顔面神経麻痺や下歯槽神経麻痺、舌神経麻痺とかかわるようになってから今年で30年になります。この間、常に神経損傷に関する基礎研究と修復手術の臨床に携わってきました。神経に関する論文も30編近く書きました。著書:医歯薬出版株式会社 「カラーグラフィクス下歯槽神経麻痺」も出版し、現在1版2刷目です。もうすぐ2版目にとりかかります。歯科界ではベストセラーの成書です。自分史を書いてきましたが、最近とくに憂えることがあります。
 それは日本ばかりでなく世界中でインプラントが大流行です。インプラントは歯科における再生医療の代表格で大変結構なことですが、その反面下歯槽神経麻痺や舌神経麻痺などの偶発症が急増していることも事実です。口腔外科の手術手技はおろか解剖学、臨床病理、基礎病理、生体反応、内科などの基礎疾患、薬物に関する知識があまりないのにインプラントの講習をうけてすぐに患者様に応用し、最初の症例で神経を傷つけてしまったなどという事例もあるようです。またインプラント手術で顎の付近の血管を損傷して患者様を死亡させたニュースが昨年新聞で報道されましたことは記憶に新しいと思います。1980年初頭に日本にスエーデンから最初にインプラントが導入されたころは大学病院でも口腔外科でインプラントの埋入手術を行い、その後補綴科で上部構造を作成するという方法がとられてきました。これが本来のインプラント治療のありかたではないでしょうか?やはりインプラントは手術です。口腔外科でしっかりしたトレーニングを積んだ口腔外科専門医がインプラント手術を行うべきではないでしょうか?安易にインプラント手術を考えていると大きな代償を払うことになるのではないでしょうか?