三輪空寂と無財の七施 - コラム - 専門家プロファイル

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閲覧数順 2024年05月23日更新

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三輪空寂と無財の七施

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徒然日記

「施術」という言葉があります。
文字通り術を施すわけですが、仏教の布施と同じようなものなのです。


布施である以上、「やってあげた」という気持ちがあってはいけません。
「させて頂いた」という気持ちが大切なわけです。


仏教で「三輪空寂(さんりんくうじゃく)」という言葉があります。
施す者、施される者、その間で施される物の三つが「空」でなければいけないということです。

※「三輪清浄」とも言います。



先述したように、施す者が「やってあげた」と傲慢な気持ちになってはいけません。
そして、施される者が「してもらった」と卑屈になってはいけません。
ましてや、施す者が見返りを期待し、施される者が欲望に捉われていてはなりません。
さらに、施す物自体も盗んだものやいらないものではなく、相手にとって必要なものでなければいけないというのです。


私達凡夫は、「空」ということがよく分かっていませんから、自分がいて、他人がいて、そこに物があると考えてしまいます。
本当は全てが「空」であり、自分も無ければ、物というものも無いのです。
ところが、凡夫の間はどうしても「自分」というものに捉われますから、相手に何かをしてあげるのは勿体ない…と思ってしまうものです。


自分の時間や物を相手にあげるなんて損をしたような気持ちになるのです。
結果、何かをしてあげても見返りを期待しているので、思い通りにいかなければ怒り、自分や物に執着してしまいます。


当たり前のようでいて、実は道理に反した生き方なのです。
自然に逆らって生きているから不平不満が無くならないし、相手どころか自分の健康までも害するようなことになってきます。


ただ、「空」というのは、とても難しい概念です。
何故なら、今までの常識とは真逆のことを言われているからです。
頭で理解したとしても身に付いていないから、変わらないわけですね。


じゃあ、どうしたらいいかと言えば、何度も練習して慣れさせていくしかありません。
三輪空寂というところまで行き着くまで、最初の内はかなり意識して実践していく必要があります。
出来るところから布施を行っていくことが大切なのです。


ただし、そこで注意点が一つあります。
最初から無理をして行わないということです。
泳げない人が溺れている人をみて飛び込んでも、一緒に溺れてしまうだけです。
自分の現状に合ったものから、少しずつやっていくことが良いのですよね。


その布施を実践するため、仏教には「無財の七施」というものがあります。
お金が無くても、力が無くても、誰でも出来る七つの布施です。


<無財の七施>
・眼施(げんせ)…優しい眼で見ること。・和顔施(わげんせ)…優しい顔をすること。・言辞施(ごんじせ)…優しい言葉かけをすること。・身施(しんせ)…体を使ってできることをすること。・心施(しんせ)…心で幸せを願うこと。・床座施(しょうざせ)…席を譲ること。・房舎施(ぼうしゃせ)…宿を貸すこと。


どれか一つずつでも良いから、意識して実践していってみて下さい。
この世は鏡だとよく言われることですが、自分がした行いが自分に返ってきます。
自分が優しくしてもらいたければ、誰かに優しくしてあげることです。
何故なら、本当は全てが一つであり、それが幸せへの道なのですから…。
布施の心を実践しながら、調和を乱さずに生きていきましょう(^_-)-☆

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