「敬う心」
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2014-01-28 11:39
学校の先生を軽んじ、師と仰ぐ気持ちがなかったら、先生も教える張合いがないし、生徒も学びが身につかない。社会にとっても大きな損失である。
やはり聖職の師として先生を敬い、謙虚に師事する姿から、一言一句が身につき成長する。
親を大事にし、上司に敬意をはらう。先輩に礼をつくし、師匠に懸命に仕える。親や師にたいするだけではない、よい仕事をする人を心から尊敬し、一隅を照らす人にも頭を下げる。
天地自然、この世の中、敬う心があれば、敬うに値するものは無数にある。
犬や猫には敬う心の働きはない。だが人間には、ものみな、人みなのなかに敬うべき価値を見いだす能力が与えられている。本質として与えられている。その本質を生かしつつ、敬うべきものを敬うことによって自他ともの心をゆたかにし、高めることのできるのは人間だけではなかろうか。
その人間の特性を素直に生かしたい。敬う心を高めて、おたがいのゆたかさをはかりたい。
~松下幸之助~