相続した土地
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私は父の土地を相続しました。この土地に父が建てた家があり、独身の兄が建物だけ相続して住んでいます。
固定資産税は、私が土地の分を、兄が建物の分を納めています。
この家は他人に売却したり住ませる事は出来るのでしょうか?他人が住む事になった場合、出て行って欲しい時はどうすれば良いのでしょうか?
私の土地を他人に渡したく有りません。
muxialongxianさん ( 千葉県 / 男性 / 55歳 ) | 2024/06/23 21:48
ご回答
最終的には、事情次第ですが、可能性としては、あなたのご希望と反する可能性はあります。
本件のような貸し借りは使用貸借と言います。
民法第593条
使用貸借は、当事者の一方がある物を引き渡すことを約し、相手方がその受け取った物について無償で使用及び収益をして契約が終了したときに返還をすることを約することによって、その効力を生ずる。
これは無償のものですので、親族間でされることが多く、身内なので契約書などはないのが一般的です。本件はこれに当たるかと思います。
この使用貸借の終了は、
民法(期間満了等による使用貸借の終了)
第五百九十七条 当事者が使用貸借の期間を定めたときは、使用貸借は、その期間が満了することによって終了する。
2 当事者が使用貸借の期間を定めなかった場合において、使用及び収益の目的を定めたときは、使用貸借は、借主がその目的に従い使用及び収益を終えることによって終了する。
3 使用貸借は、借主の死亡によって終了する。
とされています。
通常は期間の定めはないと思いますので、借りている人が亡くなった時点か使用収益の目的を達したとき終了になります。
この目的ですが、当時の言動ややり取りによります。お父様が「自分が生きている間貸す」などと言っていたような事情があれば別ですが、裁判例では不明瞭な場合、普通は「家が建っている間貸す」という意向で貸していると認定されている事案が多いです。
ですので、家が建っている間は返ってこないということはあり得ます。
本件のような場合、相当の額を払って、家を買い取る解決もよくされますが、相手が応じるかどうかというところですね。
評価・お礼
muxialongxianさん (2024/06/26 18:07)
ご解答ありがとうございます。参考になりました
土地の使用貸借契約について
弁護士の三森敏明です。詳しい事情がよく分からないので正確な回答ではないかもしれませんが、だいたい次のようになると思います。
1 自宅(建物)を売却することができるのは、自宅(建物)の所有者である兄のみです。
ただ、土地の利用権が使用貸借である場合、土地の貸主であるあなたに契約解除をされるリスクが常にあるので、建物を買う人はいないと思います。
2 本件では、土地を兄に貸しているのに地代が無料ならば、あなたは、兄との間に土地の使
用貸借契約をしていることになります。
兄が自宅(建物)に他人を住まわすことはあなたの許可なく可能です。しかし、兄が他人
に自宅(建物)を貸すという場合、民法598条2項に従って土地の使用貸借契約を解除し、自宅(建物)を兄に壊してもらって土地の返還を請求することが可能なケースだと思います。
この場合、他人は、当然、建物から出ていくことになります。
いずれにしても、土地はあなたのものなので、他人に土地を渡すことは全くないと考えて もらっていいと思います。
詳しいことは、最寄りの弁護士会の法律相談において、よく聞いてみると良いと思います。
評価・お礼
muxialongxianさん (2024/06/26 18:09)
わかりにくい質問文にもかかわらず回答して頂きありがとうございます。