父所有の土地に新築した後の相続
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現在、母は他界し父と私と姉がいます。私が父が所有している土地に家を建てないかと父に言われ建築の方向で話が進んでいます。今後家が立ち父が亡くなった場合、その土地の相続はどうなるのでしょうか?土地の評価額が3000万としたら、私が土地を相続し、姉に1500万を渡すのかなと考えいるのですが住宅ローンを抱えながらその金額を支払うのは難しいです。何かいい方法はありませんか?
ハウスメーカーからは、建築時に生前相続を勧められています。私の土地として建築する。ただその際に姉に相続放棄を確約して貰った方が安全ですよと言われてますが、説得できそうにないです。
|ω・)さん ( 東京都 / 男性 / 46歳 ) | 2017/09/27 09:49
相続で大事なのは、遺産を「円満」に分け合うことです。
|ω・)さん はじめまして
FP税理士の柴田博壽と申します。
ご質問にお答えします。
親の土地に子が住宅を建築するケースは決して少なくありません。
この場合、税務当局は、自分のために自分の建物を建築し、自ら使用しているという考え方を採ります。よって、子名義の建物があっても土地の名義は変更していないので税の問題は生じないという訳です。このような土地の活用方法を「使用貸借」といい、地代も当然無償ですね。
しかし、自然の理でやがてお父様の相続発生という時期が訪れます。
相続が発生して最も大事なのは、遺産を「円満」に分け合うということです。|ω・)さんは、法定相続分や遺留分のことについてもあるいは、研究されていると思いますが、やはりお姉さまとの協議が必要です。
それさえ、クリアされれば、生前贈与の一法として「相続時精算課税」制度を活用することも可能です。現状の推定遺産額は、相続税の基礎控除(|ω・)さんの場合4,200万円)以下で相続税はかかりません。したがって、少し早目に下の世代に財産を写し、有効活用を図るというのは、これも、極自然な考え方と言えます。
ところが、お姉さまに「相続放棄してもらう。」というのは、少し傲慢の感があります。土地を取得した人は新たに発生する固定資産税納付の負担などもあり、全く等分とはいかなくてもそれなりの代償を考えた協議が必要ですね。
そこを間違えると姉弟の争いのはじまりとなりかねません。解消法は、推定相続人の一方の|ω・)さんのみの希望のみではなく、お姉さまとの十分な協議が必要ですね。
ご参考になれば幸いです。
不動産相続と不動産贈与
お父様が同居する予定でしょうか?恐らくそうですよね。その場合にお父様の面倒を将来みられるおつもりかと思います。ただ、税務面と法務面の両方から熟慮が必要な状態かと思います。
まず、税務面では生前贈与して建てたらというお話ですが相続時精算課税の選択をされるのですかね。最終的には税理士に入ってもらうか税務署での確認が必要になるかと思います。
法務面では相続人であるお姉様は法定相続分で2分の1、遺留分でも4分の1の権利を持っておりますので、お姉様の合意なく贈与を受けると後に遺留分の侵害で争う局面になるかもしれません。
お父様が亡くなる際にはご指摘の様に相続資産の半分をお姉様に提供出来る様にしておく必要があります。一つの方法が死亡保険金を利用した対応です。1500万の死亡保険金を将来相談者様が受けられるようにし、その受け取った保険金で法定相続分の支払いに充てるという事です。
若しくは、これからお父様の面倒を相談者様はされるという事で公正証書遺言を書いてもらうのも一つの考えかと思います。相談者様に大目に渡す事にし、お姉様には遺留分相当のみの相続と言う形にする事も出来るかと思います。
それでも遺留分の支払いは通常免れませんので同じく保険等の手当てはしておく必要があると思います。
相続について色々と書いておりますので以下のHPも参考にしてみて下さい。
不動産相続知恵袋
http://minato-souzoku.net/
えがお相続相談室
http://souzoku-ts.org/