齋藤 進一(建築家)- Q&A回答「工事管理と工事監理」 - 専門家プロファイル

齋藤 進一
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を

齋藤 進一

サイトウ シンイチ
( 埼玉県 / 建築家 )
やすらぎ介護福祉設計 代表
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杭基礎について

住宅・不動産 住宅設計・構造 2018/10/14 23:16

北海道胆振東部地震で被災し大規模半壊の認定を受けました。
自宅の土地が地滑りを起こして家が傾き基礎が所々剥き出しになりました。
我が家は大手ハウスメーカーに土地探しから建築、施工を全て行ってもらいました。
建築前に地盤調査し評価はD判定、杭を36本打っていますが、目視で杭が2本ありませんでした。HM側の言い分は地震と地滑りのためなくなったのではと推測していると言われました。
なぜ無いのか調べて欲しいと言っても調べるつもりはなく調べるなら有償でと言われました。
杭は支持杭を使ったと説明されました。
地震後に杭がなくなることは普通のことなのですか?
全く知識がないので教えて下さい。

補足

2018/10/14 23:18

地震後の被災に対する保証、アフターサービスは一切無いとも言われました。
地震が免責事項に当たるのは知ってますが、なぜ今回の結果になったのかHMが調べもしないことは普通のことなのですか?
その点にも疑問があります。
教えて頂けると助かります。

コタレオンさん ( 北海道 / 女性 / 37歳 )

工事管理と工事監理

2019/12/28 19:38

(過去ログへの回答)
住宅工事において工務店やハウスメーカーで「現場監督」が居られますが、基本的に「工事管理」をされているのが一般的です。

工事管理とは竹冠から「タケカン」と呼ばれ
・工程管理(工程計画や施工順序の検討、職人の手配)
・材料管理(使用材料の発注管理)
・安全管理(作業員と周辺住民等への安全管理)
・原価管理(請負金額内での材料・人件費等の管理)
を行っており、重要な職務です。

工事監理とは監の下が皿であることから「サラカン」と呼ばれ
・設計図通りの施工が進んでいるかチェック
・図面では伝わらない内容伝達
・建築主の代理となって、工事現場との打合せや指示
・建築主へ報告
などを行っており、建築設計事務所が請け負っているケースが多いです。

ご質問にあるケースでは工事監理者の職務である、杭工事完了報告書などで施工写真や杭の施工深さなど確認していれば、誤解のない対応が出来ていたと思います。

万が一、支持杭が折れて流されたとしても基礎部分に接合時の鉄筋が残っていたりするので、施主に対して施工者・設計者が真摯な対応をすべきなのは他人事ではなく気を付けたいものですね。

このようなケースは自社内で設計・施工を一括で請け負っている会社すべてではありませんが、設計事務所と工務店が別会社の場合は「設計士が工事監理」「工務店の現場代理人が工事管理」と職務を分けて進められるので、施主にとっては安心できると思います。

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