高原 誠
タカハラ マコトグループ
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「相続」が「争族」にならないために ~遺産分割のトラブル~
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「うちはモメる程の財産がないから…」、「うちは家族仲がとても良いから…」と多くの方がおっしゃいますが、「相続」が「争族」になるケースは、必ずしも遺産額の大きさとは関係しません。
むしろ財産が一戸建ての家のみであったり、分割しづらい不動産がメインだったり、家業を営んでいたり、兄弟姉妹のうちの誰かが親の最期の面倒を見ていたり、兄弟姉妹のうちの誰かが家を建てたり事業を始める際に、親から多額の資金を出してもらったり…といった場合などに、モメるケースが非常に多いのです。
また、被相続人に離婚歴があり前妻と後妻の双方に子どもがいたり、内縁の夫や妻がいたり、他の相続人の遺留分(法的に保護されている最低限の相続持分)を侵害した遺言を残す場合にも、同様にモメる可能性が高くなります。
いかに仲が良い兄弟姉妹であっても、まだ片親が存命中であれば、その片親が求心力(=交通整理役)となってまとまることも多いのですが、両親ともに不在の場合には、兄弟姉妹がそれぞれの立場で主張し合うと、残念ながら「争族」になってしまうケースも数多く拝見してきました。
一般に「相続対策」というと、「相続税」の『納税資金対策』や『節税対策』ばかりを考えがちですが、それと同じくらいかそれ以上に重要な3本目の柱として『遺産分割対策』が挙げられると思います。
これは、相続税の納税義務があるなしに関わらず、「相続」を「争族」にしないためには重要な対策です。
愛する家族が、自分の死後、互いにいがみ合うことのないよう、自分がまだ元気なうちに、一度きちんと考えておきたいものです。
次回以降は、その遺産分割の4つの方法について、詳しくお話していく予定です。
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