石橋 大右
イシバシ ダイスケメガソーラー、いよいよ日本でも続々誕生か
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メガソーラーという言葉をご存知でしょうか。
「メガ」な「ソーラー」ということで、ソーラーパネルがたくさん設置されている施設を想像しますが、実際の風景もそのイメージ通りのものです。
メガソーラーとは太陽光発電を利用した発電所のことです。
これまでの太陽光発電というのは、自宅の屋根などにソーラーパネルを設置して、自分の家で使うための電力の一部をまかなうということを目的にしていました。
自宅で使いきれなかった余り分については、売電といって電力会社に売ることもできます。
メガソーラーというのは、その施設自体が発電所なので、発電された電力の全部が送電網に供給されます。水力、火力、原子力に加えて太陽光発電による発電所を加えようというものです。
すでに諸外国では大規模なメガソーラーが続々と建設されており、実績を上げています。
日本はソーラーパネルを大量に設置できるような広大な敷地を確保しにくいという事情から、なかなかメガソーラーというものについては現実味がありませんでした。
しかし、ここにきて全国の各地でメガソーラーの建設に対する動きが起きてきています。
すでに大規模な商業施設の屋上やスタジアムなどの屋根を使って大規模な発電をするという試みは始められていまして、甲子園球場名物の銀傘にはホンダ製のソーラーパネルがびっしりと敷き詰められていて、ナイター開催の照明が使う電力をほぼまかなえるだけの発電をしています。また、太陽光発電の大手メーカーであるシャープも自社工場にメガソーラーを設置して、すでに稼動を始めています。
メガソーラーは、これらの規模をはるかに上回るさらに本格的なものです。
中部電力は、静岡県にメガソーラーを建設する計画を実際に進めています。
発電規模は8000kWで、年間発電量は840万kWhとなります。数値だけだとピンときませんが、これは静岡市内の一般家庭2300世帯が1年間に使用する電力量に相当します。
電力会社が進めているメガソーラー計画はこの静岡県の事例が先行していますが、これが前例となって全国各地に同様の計画が持ち上がる可能性は充分にあります。
これからエネルギーを考える上でも大変有意義なことなので、この動きがもっと広がればいいと思っています。