石橋 大右(住宅設備コーディネーター)- コラム「石橋がNonFIT電力を提案する理由」 - 専門家プロファイル

石橋 大右
太陽光発電とオール電化を追及するプロフェッショナル

石橋 大右

イシバシ ダイスケ
( 大阪府 / 住宅設備コーディネーター )
株式会社和上ホールディングス 代表取締役
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石橋がNonFIT電力を提案する理由

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2024-06-30 17:00

FITとは、太陽光発電の固定価格買取制度のことです。フィード・イン・タリフの略でFITといいます。FITは太陽光発電の普及を推し進める上で大きな役割を果たしていますし、今もその役割がなくなったわけではありません。

しかし、近年になってFITを巡る状況が大きく変化しました。FITの制度が始まった当初は家庭用で10年間、産業用で20年間の固定価格買取が約束されており、導入当初からFIT期間満了のことを考える人はほとんどいませんでした。

10年も経てば状況が変わっているかもしれないので、その時に考えればいいとして検討を先送りにしてきた人も多いかと思います。しかし、2019年から順次、FITの終了が始まりました。FITを卒業するので「卒FIT」と呼ばれ、その後をどうするのかという選択を突き付けられることとなりました。

何もしなければ、同じ電力会社への売電が続きます。ただし、買取価格は大きく下がります。10年前にFITを前提に太陽光発電を導入した人の多くは30円台、40円台という高値での買い取りを経験しています。そこから急に10円未満の買取価格になってしまうのは、「実入り」が大きく減ってしまうこと実感してしまいます。

それでは、どうするか?私、石橋は卒FITを迎えた方々に自家消費モデルを提案しています。蓄電池を設置して売電はせず、自家発電分はすべて自家消費するモデルです。電気代が高騰しているので、自家消費モデルにして買電量を減らせば光熱費が削減され、FIT終了後の売電よりも経済的なメリットが大きくなる、というわけです。

ここまでは家庭用太陽光発電の話で、後半は産業用太陽光発電の話もしたいと思います。産業用になると、FITが持つ意味合いが異なります。FITに対してNonFITと呼ばれる太陽光発電があるのですが、私はこのNonFIT電力の普及拡大を目指して日々奮闘しています。

産業用太陽光発電は20年間にわたってFITによる固定価格買取が保証されますが、NonFITは卒FITを迎えた太陽光発電所や、最初からFITに依存しないモデルで構築された太陽光発電所からの電力供給を想定しています。つまり、FITによって「下駄をはいた価格」ではなく、本来の相場で電力を販売します。

これにより、FITによる買取価格の上乗せがないことから、「100%再生可能エネルギー由来の電力」というお墨付きが得られます。SDGsやESG投資などの流れから、再生可能エネルギー由来の電力を求めている企業にとっては、FITに依存しない100%再生可能エネルギー由来の電力が欲しいので、NonFIT電力がその対象になります。

NonFIT電力を使用している企業は、RE100の認証を取得もしやすくなります。RE100は使用電力のすべてを再生可能エネルギー由来にすることが要件となっているため、RE100の認証取得を目指す企業はNonFIT電力が必要です。

NonFIT電力を供給する発電所は、個人でも購入・所有することができます。農村部の遊休地など地価の安い地域であれば安価に購入することができ、NonFIT電力の供給という持続性のあるビジネスに参入できるので、不動産投資の新しい形として検討するのも面白いのではないでしょうか。

 

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