石橋 大右
イシバシ ダイスケ高速道路のインターチェンジにある空き地を太陽光発電所に(大阪府)
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大阪都構想もある大阪府は財政的には苦しい面があり、いろいろと財源捻出の道を探っているようです。
道といえば道路。道路といえば高速道路。ここでは道路の話ではなく、道路の有効活用、それも太陽光発電を利用するというアイデアです。
高速道路のインターチェンジ脇にはループ状の道路があり、そこには地面がありますが、それこそ使い道がない!と思うと、さにあらず。
ここに太陽光パネルを設置するという使い道があるのです。
大阪府は太陽光発電の普及拡大を図る「おおさかエネルギー治山地消推進プラン」を進めています。
これはメガソーラーなどの大規模太陽光発電所建設の構想ではなく、ニッチな隙間を見つけて、そこで太陽光発電をしようというもので、道路のデッドスペースを活用するのは狭い土地の100%活用と言えます。
この度の大阪府の発表によれば、太陽光発電のための道路占有許可対象は、国道481号へと接続するループ状道路の一部だそうです。
もちろん制約はあります。それは陽当たりが良いという条件ですが、概してこのようなインターチェンジはどこでも陽当たりという条件は満たすのではないでしょうか。
何せ、もともと何も無かったところだからこそ高速道路ができたわけで、周りを見ても高い建物はあまりありません。しかもソーラーパネルを敷いた周りはインターチェンジの道路なので日光を遮ることがありません。
また、インターチェンジはクルマから見れば狭いようでも、そばに行けばかなり広いですから、ここに高性能・高耐久性の太陽光パネルを上手に敷けば、かなりの量の発電が見込めそうです。
いつどのような災害が発生して送電が止まるかもしれませんから、このような太陽光発電施設は大歓迎で、きっと必ず役に立つ日があるでしょう。もちろん災害が発生しないことを願いますが、こればかりは想定外の想定外ですから、できる備えはしておきたいですね。
これが全国の高速道路インターチェンジ脇の有効活用のモデルケースになることを期待しましょう。
そう言えば、以前どこかの県で道路のスロープを太陽光発電業者に安い使用料で貸し出すというプロジェクトがありました。
これらのアイデアは地方行政ならではのキメ細かい新エネルギー作戦で、大所高所からでは目が届かないことで、まさに庶民の知恵だと言えるでしょう。