石橋 大右
イシバシ ダイスケエコの優等生のはずが・・・太陽光発電の残念な現実
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1メガワット以上の太陽光発電を行うメガソーラー施設。
太陽光発電は地球環境に悪影響があると云われる二酸化炭素を排出することもなく、火力発電のように石油を必要とするでもない、エコなエネルギーとして注目され、企業の参入が増えてきています。特に日照時間の多いところでは盛んです。
九州は日照時間が多い地域ですが、その中でも大分県は群を抜いて日照時間が多く、メガソーラー施設の建設に適したところといえます。しかし、メガソーラーに適した土地ということでそれゆえのトラブルも発生しているのです。
メガソーラー施設は大きな電力量を産み出す施設ですが、そのためには大きな用地が必要になります。そこで大分県では、今まで土地に価値がなかった遊休地を利用したメガソーラー施設が次々に建設されています。
このビジネスモデルはとても優れているので、全国各地にも同様のプロジェクトがあります。
メガソーラー施設が多ければ多いほどよいと思われるでしょう。
しかし、電力会社が扱う電力量には上限があるのです。すでに電力会社の限界量近くまでメガソーラー施設が建設されて、さらに様々なメガソーラー業者が建設に乗り出して乱開発のような状態になってしまっているのです。
地域によっては、太陽光発電パネルによって景観が損なわれるといった地域住民の反対もあがるようになっています。地球を汚さない、エコなエネルギーであるはずに太陽光発電が争いのタネになってしまっていることは残念なことです。
この問題について、大分県では全国でも珍しい「メガソーラー抑制条例」が作られるなどの対策が行われていますが、今後、日本でメガソーラー施設の建設が盛んになるにつれ、こうした問題も増えていく可能性があります。
というのも大分県だけでなく、メガソーラー施設の建設ラッシュは、日照時間の多い地域では多かれ少なかれ起きていることだからです。
特に地方では高齢化によって事業変更を余儀なくされ遊休地が増えてきているため、そこにメガソーラー施設を考える人も多くいます。
メガソーラー施設の建設を進めるにあたっては、地域の環境への配慮を行いつつ進めていってほしいものです。