沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- Q&A回答「残念ながら特例は居住用財産に限られます」 - 専門家プロファイル

沼田 順
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( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
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田舎の家を売却した場合の税金について

住宅・不動産 不動産売買 2010/08/14 13:15

主人の父が他界し、田舎の家の維持が難しくなり売却を考えています。昨年家や土地の名義は、すべて一人っ子である主人に変更登記しました。大阪には、私たち家族の持家がありますが、まだローンがのこっていますが、田舎の家の売却後どれくらいの税金がかかりますか?ちなみに現在800万円くらいなら買ってもいいという人がいますが、まだ決まっていません。売って新たに買う場合は、非課税になるとききますが、
ローン返済に充てる場合などの特例はないのでしょうか?ご回答お願いします。

参考としてさん ( 大阪府 / 女性 / 44歳 )

沼田 順 専門家

沼田 順
ファイナンシャルプランナー

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残念ながら特例は居住用財産に限られます

2010/08/14 17:42
( 4 .0)

初めまして。公庫出身のCFP、沼田と申します。

不動産実務も担当しておりましたので、ご回答いたします。
なお税理士法により個別具体的な判断はできかねますので
あくまで一般論として参考にしてください。

残念ながら3000万円特別控除や買い換え特例は居住用財産にのみ
適用がありますので、今回の事例では適用になりません。

ただし相続により取得した場合は亡くなったお父様が取得した日から
ご主人が譲渡した年の1月1日現在の所有期間で判断できます。

このメリットは不動産譲渡の税率が5年を超えるかどうかで
税額に大きな差が出るからです。(5年以内が39%、超えると20%)

譲渡所得は譲渡価格-(取得費+譲渡費用)となります。
取得費が不明な場合は譲渡価格の5%、また譲渡費用には
登記費用等も加算できます。

例えば800万円で譲渡して、取得費を5%の40万円、譲渡費用を60万円としますと
800-(40+60)=700×20%で140万円の税金を支払う必要があります。

このように税金がかかってしまいますが取得費や譲渡費用を上乗せできれば
税額にもかなり差が出てきます。

5年を超えている場合は売却されてもよろしいのではないかと思います。

沼田 順

評価・お礼

参考として さん

ご回答ありがとうございました。少しわかりづらい点があり、再度ご回答いただければ幸いです。 「相続により取得した場合は亡くなったお父様が取得した日からご主人が譲渡した年」とありますが、亡くなった父が取得した日から主人が売却する年の1月1日までの所有期間が5年を超えていれば20%になるということでよいのですか。また、亡くなった父名義からすべて主人に名義変更ではなく、細かく言えば祖父から主人、たぶんひいお祖父さんと思われる人から主人に名義を変更登記したものがあります。登記変更はすべて去年しております。それとも、主人が取得してから5年を超えなければならないということでしょうか。

沼田 順

高評価、ありがとうございました。

補足させていただきます。

>亡くなった父が取得した日から主人が売却する年の1月1日までの所有期間が5年を
>超えていれば20%になるということでよいのですか。

その通りです。普通はご主人が取得したときですが、特例の扱いです。

状況を拝見すると昔から所有していた土地のようですね。

タックスアンサーという国税庁のHPに図で説明されておりますので
以下をご参照下さい
http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3270.htm

今回の場合は取得費が不明なため、上記の5%ルールを使用せざるを得ませんが
譲渡費用は司法書士報酬や仲介手数料などを上乗せできますので、
それでできるだけ譲渡益を圧縮してみてください。

なお、この所得は完全に別の扱いとなり、税金を払い終われば、
それで完結します。
この所得をローン返済に充てるなどをされると
よろしいかと思います。

沼田 順

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