沼田 順(ファイナンシャルプランナー)- Q&A回答「税制上は一時金が有利ですが・・・」 - 専門家プロファイル

沼田 順
住宅金融公庫出身のFPが貴方のマイホームライフをサポート

沼田 順

ヌマタ ジュン
( 兵庫県 / ファイナンシャルプランナー )
Office JUN 代表
Q&A回答への評価:
4.6/88件
サービス:5件
Q&A:116件
コラム:535件
写真:0件
印刷画面へ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼
「住宅ローン、不動産アドバイス」 (※外部サイトへのリンクです)
公式ブログ

相続に関する生命保険受取について

人生・ライフスタイル 遺産相続 2010/07/05 13:22

年明け早々祖父が他界し、祖母、母、叔父(母弟)の3人が相続します。
課税対象は約1億2~3000万程度になる模様です。
(自宅は小規模宅地の特例適用済み、生命保険は非課税枠1500万差し引き済み)

母は祖父から生命保険5000万(保険料支払い、被保険者ともに祖父、受取人は母)を残されたため、非課税分を除いた3500万に対して課税されると思うのですが、一時金で受け取るか、年金払いにして毎年雑所得を収めるか迷っています。
アドバイスをお願いします。

母(60歳)は現在サラリーマンの父に扶養されている専業主婦です。父も3年以内に退職予定でその後は年金生活になる予定です。例えば生命保険を30年の年金払いにした場合、年額166万になり扶養からは外れますよね。
一時金として受け取り、今後も扶養されるほうが良いのか、扶養から外れて雑所得と自分の国保を負担しても、不利にならないのか、よく分からないのです。
ちなみに、母自身の国民年金は年額60万程度、生命保険は一部一時金で一部年金払いという方法もあるようです。

ぱちほそさん ( 愛知県 / 女性 / 36歳 )

沼田 順 専門家

沼田 順
ファイナンシャルプランナー

- good

税制上は一時金が有利ですが・・・

2010/07/05 22:15
( 4 .0)

初めまして。公庫出身のCFP、沼田と申します。

税金関係の具体的な数額は税理士しかできませんので
あくまで一般論としてご回答いたします。

まず一時金は一時所得となりますので、税制上は有利なのですが
支払い保険料を引けないため、400万円程度の税金がかかります。

(受取年金額ー50万円)*1/2で計算します。

一方、雑所得は年金と同じ扱いになります。

しかし、健康保険の扶養要件は60才以上であれば180万円未満です。

お父様の3年分と任意継続の2年分の5年間は健康保険の扶養は
ぎりぎりセーフではないかと考えられます。

ただし、その後はお父様も国民健康保険に入ることになりますので
そもそも扶養という概念がなくなります。

そういう意味では、最後の半分半分が妥当なところかと考えられます。

沼田 順

評価・お礼

ぱちほそ さん

沼田様 ご回答ありがとうございます
確認ですが、生命保険は一時払い終身保険で、相続が発生したと同時に一括で受け取る場合は、生命保険の非課税枠を除いた部分(すなわち5000万-1500万=3500万)に対して、相続税を納付するものだと思っていたのですが、一時所得の範疇になるのでしょうか???

沼田 順

一般論が先行してしまいました。申し訳ありません。
正確にはどちらで受け取るにしても、まずは相続税が課税されます。

課税金額=取得した保険金の額×
被相続人が負担した保険料の金額/被相続人の死亡の時までに払い込まれた保険料の全額になります。

なお、年金で受け取る場合は、年金の評価をした金額をもって課税価格とします。
(例)有期定期金で年100万円の年金を10年間受給する場合
100万円×10×60/100=600万円
年金でうけとる場合、従来は600万円に相続税がかかり、その後毎年貰う年金が雑所得として
課税されていましたが、さきほど「年金分割払いに所得税を課税するのは二重課税として違法」という
最高裁の判決が出たようです。

最高裁の判決は判例として大変重視されますので、今後は毎年貰う年金への課税は判決からできない
ことになり、年金でもらったほうが有利になるかもしれません。

以上、錯綜させてしまい申し訳ありませんでした。
なお、税金に関しましては必ず税務署にご確認下さい。

沼田 順

プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスサービスQ&Aコラム